ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■7051,閑話小題 〜『家ピアノ』
これ以降、哲学の女神とボエティウスの対話形式で、ギリシャ哲学が語られる。
・まず、富や官位などは真の善とは何ら関係なく、牢獄に入っても、おまえは
何も失っていない、というストア派的な主張が述べられる。
・それから、悪が栄えて善が虐げられる、というボエティウスの不満に対して、
悪は無知・無力であり、すべては一にして善なる神の秩序の中にあるという、
エレア派&プラトン的な教えで女神は慰めます。
・最後に、神の秩序による必然と、個人の自由意志の共存が説かれて終わります。

◉ ボエティウスはキリスト教徒のはずですが、全編をとおして、キリスト教の
教えはまったく出てきません。神という言葉も、キリスト教の神ではなく、
汎神論的な神を思わせます。
形式は論述と詩が混じっており、詩にはギリシャ・ローマ神話の要素がふんだん
に散りばめられています。キリスト教が古代世界を制覇した6世紀に、しかも死に
直面した状態で、ここまで古代的な形式と主張が守られていることに驚かされます。
まさしく「最後のローマ人」と言えると思います。  ≫

▼ 中心的テーマは… 『自由意志』。身体は自由を奪われても心は自由という
 囚人が到達した境地こそ、成熟の本質ということ。これこそ、幸福の本質である。
何があっても、心の自由こそが、人間のあるべき姿である。何でまた、自分を
縛っている! 自らしか、その首輪と紐を外せない。それ付けて何処をうろつく?

  〜次回は、「哲学に女神」の言葉…

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6321閑話小題 〜今年も半期の終了 −3
2018年07月04日(水)
   ★ YouTubeで印象に残った映像
・今年のYouTubeの映像で驚いたのが、ドバイの「ドローンのレース」。
ゴーグルを被って運転席に座ったゲーマーが参加する。画像は隼のように
倉庫のような空間に、780メートルのレース場の空中を10数周も突進する。
私はゴーグルを持ってないが、ゴーグルを被った映像なら迫力が違うのだろう。
36チームが参戦し、最後に勝ち残った4チームが決勝戦を争う。総額100万ドルの
賞金という。 そこで、15歳の少年が優勝をしたが… 独り部屋で異空間に引き
こまれ、不安さえ感じていた。ドローンとゴーグルの組合せの妙を、そのレース
で見ることになった。
・いま一つが、アルプスの頂上の現場で、ゴーグルを被り、ドローンを飛ばし、
頂上の自分たちを撮影した映像が、何とも不思議な感覚にさせる。 現実と、
バーチャルの融合。天使の目線で、自分の姿をみる。何とも奇妙な感覚。
・この7月中旬に、ドバイでドローンタクシーが、実際に営業開始をするという。
ニュースの映像を見る限り、まだまだ初期段階のようだが、面白い!
――
   ☆ 理想的敗退のゲーム!
 日本時間の7月3日に決勝リーグのT1回戦でベルギーと初の8強進出をかけて
激突して2対3で敗退した。直前、英メディアはベスト16のプレビューを実施。
FIFAランク3位の強敵と対戦する日本の圧倒的不利を予想していた。
日本チームの実力からして、負けは当然。負け方が2点先行し最終に3点とは
絵に描いたような展開。ランク62の日本が、ランク3位のベルギーに本気本領
を出させて、負けたということ。
 先日のポーランド戦での最後のパス回し、正否の議論がされたが… 
あれは当然の判断。監督の使命は決勝リーグに勝ち上がること。観客にゲーム
を楽しんでもらうために選ばれたのではない。何はともあれ、進出を確実に取り
にいくのは当然の理。「正・反・合」の『反』を立てるため言ってるだけ。
その場をも盛り上げる遊び言葉と、現実はべつもの。理想的結末としても、
日本は出来過ぎ。

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5224,「エリック・ホッファー自伝」 〜A
2015年07月04日(土)
           「エリック・ホッファー自伝」中本義彦訳
   * 希望でなく勇気  
 希望は誰も持つが、いざ実行となると難関が立ち現れ、萎えてしまうもの。
私の経験からして、勇気は「呼吸」である。大きく吸い込み、息を止め、一歩

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07月04日(土)
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