ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5770,閑話小題 〜新年にあたり
ホメイニーがイラン・イスラム共和国を樹立、ヨハネ・パウロ二世が
祖国ポーランドを訪問、ソ連の軍事侵攻によってアフガン紛争が始まった年。
本書ではこれらの出来事とその背景が詳細に描かれ、市場と宗教が社会主義
に替わって社会を再び動かし始めた1979年が歴史の転換点であり21 世紀の命運
を決めたと論じる。一見、無関係に見えるそれぞれが、実は「社会主義」が
大きな影響力を持った60年代にピリオドを打つ点で共通していたことが浮き
彫りになり、現代史に深く切り込んだドキュメンタリー映画のような作品。】
ーネットビューアー の評論よりー
《 21世紀の世界に大きな影響を与えた人物たちが登場したのは1979年である
という著者の考えを、数多くの証拠ともいえる事例を通して明らかにして
いく著作。こうして本書を通読してみると、この時代の出来事がお互いに
絡み合いながら、現代に繋がっていることがよくわかる。
・ホメイニによるイスラム革命が隣国アフガニスタンへ共産主義勢力への反乱
を引き起こし、これがソ連を弱体化につながるアフガニスタン侵攻になる。
・また、共産主義体制のポーランド出身のヨハネパウロ2世という教皇の
誕生も、東欧の共産主義体制崩壊への道筋を開くものとなった。
・中国では、�眷小平が実権を掌握し、79年に中国の急激な経済発展の
きっかけとなる改革が始まった。
・イギリスではサッチャーが登場。新自由主義を標榜し停滞していた
イギリス経済を見事に復活させる。
―――
☆ 印象に残った文章は次の通り。
:「ホメイニはマルクス主義のレトリックを盗用し植民地支配主義や
不平等を非難するイスラム過激派のブランドを作り出した。」
:「ヨハネパウロ2世がいなければ、連帯運動はなかっただろう。
連帯がなければゴルバチョフもいなかっただろう。ゴルバチョフが
いなければ1989年はなかった。」
:「サッチャーと�眷小平の二人とも業績を上げるための適切なインセン
ティブの重要性を強調し、一定の不平等は許容されるべきと考えた。」
◎イスラム過激派によるテロの脅威。市場経済を導入した一党独裁国家
◎中国の経済的台頭。新自由主義による格差の拡大。などなど現代の
世界の多くがこの時期に形作られて行ったというのは実に興味深い。
それにしても、これらの反逆者たちが登場しなかったら世界はどのような
姿となっていたのだろうか。少なくとも、本書で描かれているアフガンの
賑わいは続いていたのかもしれない。
―――
▼ 第一次、第二次大戦、冷戦は、国対国、あるいは世界を二分にした
戦いだった。しかし、現在のテロを戦法にした戦いは、数人で、いや
一人でも実行できるため、防ぎようがない。ネットで、情報網が隅々まで
張リめぐらされている。そこには当然、狂信的思想も自由にいきかう。
その上に、ドローンというミニヘリで爆弾の宅配便が可能ときている。
人類は21世紀で終わってしまう可能性があるという。これが徐々に現実味
をおびてきた。「世界は既に恐慌とテロ戦争に入っている!」は、大袈裟?
・・・・・・
5040,2015年の新年にあたり ー1
2015年01月01日(木)
新年明けましておめでとうございます 今年もよろしく!○┓
まずは身近な話題から。 北陸新幹線が3月にオープン予定だが、この開業
が新潟にどのように影響するか。 金沢の衣料チェーンに20歳代半ばに、
一年半ほど修行を兼ねて勤めていたこともあり、その辺りの土地感が少しある。
観光資源が非常に恵まれており、名古屋など中部圏、京都、大阪などの関西圏
からも近いことや、加賀百万石の歴史があり、能登半島、白山連邦、若狭湾など、
観光資源の雲泥の差がある。そのため、新潟県には、マイナス効果が甚大になる
心配がある。オープンすれば、日本海側の拠点基地としての本幹が北陸新幹線に
なってしまい、上越新幹線は袋小路の枝になる。現在の日本と中国との関係に
似てる。10年スパンで一度の割りで、車で遊びに行くが、数年前に行って驚い
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01月01日(日)
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