ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■5754,マシュマロテスト 〜B
の自分史原稿そのものが実に面白い。特に「親子二代で書き上げた自分史」は、
太平洋戦争が始まる前からの個人の記憶が克明に描かれており、当時の人が
日常、何をどのように記憶していたかという貴重な記録の集積である。
「語り継ぐ」ことは、いつかはできなくなるため、「書き継ぐ」ことが極めて
重要になるとよくわかる。世の中の物価やニュース、また、その当時は
「記録するに値しない」思われる「今」の日常が、わずかな時間であっと
いう間にかけがえのない記憶になることが、この本を読むとよくわかる。
 もう一つは、誰の人生にもどんな人生にも、語るべきドラマやストーリーが
あるということ。「今」はただがむしゃら、必死、夢中、逆に絶望の淵という
人生で、「時間」がそのいかなる過去をも俯瞰すべき物語に変えてくれる。
「年齢を重ねていくということは大したものだ」ということを雄弁に語る自分史
の力に魅了される。 自分史を書くためには、自分についての資料が欠かせない。
自分に関する資料は、ネットでは調べられないことも重要だ。同じニュースを
100人聞いてもそのとらえ方は100通りである。そして、時間が経つと
そのとらえ方も変化していき、その人固有の記憶となる。仮に自分史を誰かの
為に書かなくとも、年齢を重ねるその度に「自分を俯瞰しなおす」という
行為・作業が欠かせなくなる。時間というのはとても不思議なもので、意識
して過ごさなければ(自分で記録をしなければ)今日という日も1年前、
5年前と同じようにあっという間に色あせてしまう。
「あれから僕たちは何かを信じてこれたかな?」という歌詞で始まる
「夜空ノムコウ」という歌がはやった時があった(これも10年以上前)。
それを確かめるべくして、執筆された受講生もいたのだろうか。
「これまでこうだったから、これからはこうだろうな」という見方あり、
「これまでこうだったから、今後はこうしてもいいのではないか」という
見方あり。自分は10年後、20年後人生をどのように俯瞰するのだろうか。
そう考えられる程、すべてのサンプルが優れている。一読を勧めしたい。≫
▼ ここで、<年齢を重ねていくということは大したものだ>とあるが、
 これは「経験を重ねていくことが大したものだ」ということ。実際に経験
してこそ解ることがある。<「語り継ぐ」ことは、いつかはできなくなるため、
「書き継ぐ」ことが極めて重要になる>は、社会に一歩踏出した前後に、
書いた日記を読み返すたびに、思うこと。あのまま、何で書き続けなかったか、
書いてなかった部分の詳細の「いま・ここ・わたし」は、断片的に書いていた
部分を除いて、スッポリと抜けてしまった。 実は、当時の日記帳は厚くて
余白のページが、まだまだあったため、気が向くと(数年間隔で)書き足して
ある。時おり、それを、ここで書いてみるつもりだが・・ 
・・・・・・
5024,読書脳 ぼくの深読み300冊の記録 ー2
2014年12月16日(火)
        『読書脳 ーぼくの深読み300冊の記録 』立花 隆(著)
   * ドーキンスの『神は妄想である』
 ランダムに、印象の強い順に取り上げてみる。ここで、ドーキンスの
「神の定義」が、簡潔に書かれている。何か現時点の私の考えそのままと
思わせられる内容。自然界の、動植物の美しさは誰が創ったか? 自分自身に
起こる因果応報のリアルさは、神が与えたのでは?とか、いま、ここにある
自分という存在の不思議さ等々、考えるほど不思議なことばかり。 
 ーまずは、その一節からー
≪ リチャード・ドーキンス『神は妄想である』は、無神論を説く本という
 より、神の存在を信ずる有神論者に対する激しい批判の書。 一口に神と
いっても、さまざまな神がいるから、まず定義が必要になる。ドーキンスは
単なる宇宙創造神を信じる人にはあまり目くじらを立てない。ドーキンスが
はっきり否認するのは、創造されたあとも被造物のその後の運命をいまだに
監視し、影響を及ぼすような超自然的存在。 「人の祈りに応え」たり、

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12月16日(金)
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