ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■2363, 郵便配達夫シュバルの理想宮 −2
以後彼は、周囲の人々にとって、「庭を石で一杯にしている哀れな狂人」となる。
しかし村民が、彼の宮殿の建設を無害な道楽と笑って見逃していたとは思われない。
彼自身言っているように、「人々は自分の理解できないものを迫害する」(ノート)からだ。
彼は近隣から、陰に陽にこのような迫害を受けたに違いない。
彼が、人々の寝静まる深夜に仕事をしたのは、「人々の嘲笑を避けるため」
であったという彼自身の言葉をモーリス・ヴェリヨンは記録している。
宮殿を建設しているあいだ、彼がもっとも苦しまねばならなかったのは、
このような周囲の冷眼と嘲弄であったろう。周囲のきびしさに背を向け、
孤独な子供が部屋に閉じこもるように、彼は仕事に閉じこもる。
周囲のきびしさは、彼を仕事へと向かわせた原動力だったとも言いうる。
「やつらは俺を気違い扱いした。しかし復讐してやる。やつらを駄目にしてやる」
ボンコンパンは、シュヴァルの親戚の一人から、シュヴァルのこうした激語をきいている。
周囲が耐えがたいものになればなるほど、宮殿の細部が豊かになり、息づいてくる。
いや、そうならなければならない。彼には、宮殿以外に生きる場所がないのだから、
こうして彼は意志に凝りかたまる。
彼は宮殿の回廊の壁に「人生は戦いだ」と記しているが、
この言葉には無量の感慨がこめられていたはずである。
彼が詩を作るのも・三十三年の感慨は・詩の形でしかあらわせないからに違いない。
私の意図のため私の体はすべてに立ち向かった時閻にも批判にも歳月にも仕事が
私の唯一の栄光人たちもいれば、ペタンクをする人たちもいます。
ーーー
以上だが、それにしても素晴らしい。
彼が、この宮殿を創れたのは材料費が殆どゼロだったことあるが、
やはり一人黙々と自分の意思のまま、作業を続けることに生甲斐を感じたからである。
この随想日記も少し似ているか? 毎日、続けることに関してだが、
しかし、これは少しは意味のあることは誰の目にも明らかであるうえに、
多くの人が実行していることに過ぎない。
・・・・・・・・
2006年09月22日(金)
1998, 「私」のための現代思想 −2
(。^0^。)オッ(*^○^*)ハ〜 −読書日記
第一章 「私」を縛るものは何か ーT
ーまずは問題とはー
まず「我われの世界は正しいのか」という問題をまず考えなくてはならない。
我われの世界には正しい部分と、腐った部分がある。
《「世界」と「私」は、ともに腐っていく》という方が解りやすい。
この世界で自分が腐っていくのを実感することは、
さらに腐敗にまみれないようにするためには、非常に重要である。
我われを拘束する要素として、<言葉><価値><社会>が考えられる。
ー言葉ー
私たちは<言葉>を使ってこの世界を認識し、他者に何かを伝えます。
言葉は「思考の枠組み」であり、便利な道具ではあるものの、
逆にその「枠」の外には出られないという意味で束縛となる場合がある。
ー価値ー
私たちは何らかの、<価値>を求め、それに照らし合わせて
自分の行動を決定したり選択したりします。
自分が重要だと考えている<価値>そのものが、
私たちを束縛している場合がある。
ー社会ー
この枠組みは、私たちがよりよく生きるために構築されてきたもの
ですが、そこに窮屈感や閉塞感が出ることがある。
これらは「束縛」となる場合と、「自由になるための武器」になる場合がある。
この束縛から脱するには、これらを得なくてはならない。
得るためには、まずは言葉・価値・社会とは何か知らなければならない。
まずは
ーー《言葉》についてーー
言葉の機能の中心には「分類」があります。
これは、言葉は「私たちが知覚したものを分類する」ために用いられるという意味である。
私たちが「何かを学ぶ」ということは、
ー社会において重要とされている分類基準を自分のものとするー
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09月22日(土)
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