ID:54909
堀井On-Line
by horii86
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■2194, 大人のファンタジー読本
ある程度以上売れる本ーつまり「恐竜の首」で収益を稼ぎ、「ロングテール」
(恐竜の尾の部分ー80%以上の売れない部分)の損失を補う、事業モデルであった。
2004年秋にロングテール論が脚光を浴びたのは、ネットの「アマゾン」が、
この構造を根本から変えてしまったことである。
日本での年間出版点数は約7万点であるが、
アマゾンは230万点もの書籍を取り扱うことができる。
売れない本には価格競争がないから利幅も大きい。

    2005年に入って、アマゾン・コムは全売上の約3分の1をリアル書店が在庫を
    持たない本から上げていると発表した。
    インターネットの世界に異変が起こっている分りやすい事例である。

アメリカのリアル書店チェーンの‘バーンズ&ノーブル’が持つ在庫は
13万タイトル(ランキング上位13万位までに入る本)だが、
アマゾンは売り上げの半分以上を13万位以降の本の売り上げから上げている。
アマゾンでは、売れない本でもインターネット上にリスティングする追加コストは
ほぼ0だから、130万点もの在庫がある。

    さらに、「売れない本」には価格競争がないから、利幅が大きい。
    アップルのiTMSでは100万曲以上ある曲のうち、
    1回もダウンロードされていない曲はない。
    アマゾンのロングテールには、「負け犬」商品がずらりと並んでいる。
    一方、グーグルのアドセンスは、道の可能性を持った存在が並んでいる。
    しかもロングテール部分に並びたければ、誰でも並ぶことができる。 
    ゆえにロングテール部分はずっと長い。

アドセンスは、広告主のロングテール部分
(これまで広告など出したこともなかったスモールビジネスや個人が広告を出せる)と、
メディアのロングテール部分(今まで広告など掲載したことのない弱小WEBサイト)
をマッチングさせたもの。
 そして新市場に参加する障壁を恐ろしく低くした。
・セルフサービスで出稿できる。
・単価が安くて成果報酬(クリック課金)型なので、誰でも気軽に広告出稿できる。

    さらにアマゾンは自らの生命線ともいえる
   「アマゾンが取り扱っている膨大な商品データのすべて」を、
    誰もが自由に使って小さなビジネスを起こせるように、無償で公開した。
    その公開にあたっては、単にデータを使えるのではなくて、
    開発者がそのデータを活かしてプログラムを開発しやすいように工夫を凝らした。
    このように、開発者向けにプログラムしやすいデータを公開するサービスを
   「ウェブサービス」といい、開発者向け機能を「API」という。

結果として、小売業者やネット事業を始めてみたい開発者たちは、
このウェブサービスを利用してアマゾンの商品データベースにアクセスし、
自らのサイトでアマゾンの商品を自由に売ることができるようになった。
ウェブサービスの公開からわずか1年足らずで、ウェブサービスを利用して作られた
無数のサイト経由でアマゾン商品を購入したユーザーは、数千万人に上った。
アマゾンはこのウェブサービス経由での売り上げから15%の手数料を得る仕組みを
導入していたので、アマゾン島事業自身よりもアマゾン経済圏支援事業の利益率のほうが
高くなった。

    自社の生命線たる商品データベースを公開することで、アマゾンはネット小売業者から
    Eコマースのプラットフォーム企業へ、テクノロジー企業へと変貌をとげた。 
    これがWEB2.0である。
    すべての人が検索エンジンを利用して目的のサイトにたどり着くような世界が来るなら、
    ありとあらゆる言葉に対する検索結果で、アマゾンのサイトが上位を獲得できることが
    アマゾンの売り上げの飛躍的向上につながる。
    アマゾンのウェブサービスを利用する一般のサイトが多くなればなるほど、
    アマゾンへのリンク数が多くなり、検索エンジンで上位に表示されるようになる。


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04月06日(金)
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