ID:51752
原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■わたしのジェンダー観;少子化問題について

と書いたのだけど、じゃあわたしはなんなのか。
わたしは「非典型的な性の一人」です。
仕方ないじゃん。産むことはできないんだもん。

じゃあ、不妊の女も「非典型的」なのか。
……っと、そこまで言うつもりはないんだけど……

そうか。「典型」「非典型」という、それこそ「二項対立」を持ち出してしまうこと自体が、ツッコミどころになってしまうのだった。
なーんだ、自分で自分の墓穴を掘ってるじゃーん。
たぶん、「典型」「非典型」にちゃんとした定義を与えようとすればするほど、更に二項対立的な決め付けにはまっていってしまうんだろう。

ああ、多様性が多様性のままで、一人一人の性がそのままで、尊重されるような「常識」がほしい!

……やっぱりダメねえ。
思いつきだけでだだだーっと書いてしまうのは。

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★4・Re:わたしのジェンダー観(7/20補足)

>産むことができるのは生物学的に典型的な「女性」だけだろうと思うし、「産ませる」ことができるのも同じく典型的な「男性」だけでしょう。

と書き、その後「おかしい」ということだけは気付いたので★3・ところでに

>「典型」「非典型」という、それこそ「二項対立」を持ち出してしまうこと自体が、ツッコミどころになってしまうのだった。

と書いたけれど、そうじゃなかった。
「典型的な男女」(より一般的な言い方をすれば「ふつうの男女」)というものを設定するこ自体とがおかしいのだ。
「二項対立」がおかしいんじゃなくて、それ以前に「典型」(=ステレオタイプ)というものがあるかのように考えることがおかしい。
わたしもついつい古い常識に引き戻されて考えていたところがあるけど、そこのところに注意深くならなければいけなかった。

本当は。
「典型」なんて、実在はしない。
「ふつうの家庭」というものが実は存在しないのと同じこと。
(何も問題のない家庭など存在はしないし、「波風が立たない、穏やかで幸せな家庭」を「ふつう」だと考える人がいたら、それはあまりにも浅はかだ。
そんなとびぬけて幸せな家庭が「ふつうの家庭」であるはずがないじゃんか!
「そりゃ大したことじゃないけどうちにもそこそこ問題はあるよ」という人、「問題がある」のにどうして「ふつう」と言い切れる?
「ふつう」という言葉がいかに実体のないものの妄想か、わかっていただければ幸いです)
性についても、例の「つり橋」の喩えでちゃんと説明していたとおり、「典型」にあたるのは「柱」の部分だけど、それは「ロープ」の部分とは違った材料で作られている、つまり実体ではないもののことだったのだ。
いかにその柱にしっかり巻きついているつもりでも、柱の木質の中に食い込むことはできない。
柱=プラトンのイデアみたいに「抽象的に思いつくことはできても、決して現実に見ることのできないもの」なのだ。
「典型」は、実在しない。
あなたの腕に生えている毛の濃さは「典型的な女性/男性」のそれだと言える人、いますか?
「そんなの、人それぞれでしょう」
という答えが返ってくるだろう。
そうそう、それでいいの。
現実に存在するのはあくまで「人それぞれ」であり、ひとまとめにして「典型」なんて言える状態は一切存在しないのです。

さて、それでさっき引用した言葉を、より適切に言い換えれば……

産むことができるのはある面で生物学的な「典型」に近い機能を備える「女性」だけだろうと思うし、「産ませる」ことができるのも同じく生殖機能の点で典型に近い「男性」だけでしょう。

「ポリティカル・コレクトネス」みたいでなんだかうざったいけど、要するにたまたま生殖する機能を備えているのも、決してそれが「典型」とか「ふつう」じゃない、っていうこと。
ええと……調べてみたけど、いったい人口の何%くらいが「不妊」なのか、すぐには出てこない。

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07月19日(月)
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