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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■断片集(だけどけっこうマジになっちったい)
どの方向に進めば歪みが取れるのかということをちゃんと言葉にしなければ、
できることもできなくなってしまうだろう。

それに、ね。

やってみると、あんがい簡単にできちゃうものよ。
たとえば「私が耐えなければこの人は犯罪に走ってしまう」と思って
ただひたすら我慢し続けたバタード(殴られる)の妻が
ある日とうとう決心して、バッグ一つ(現実には二つでもいい)だけ持って
家を出る。
すると。
「あれ? ……なんだ、こんなに簡単なことだったの?
 私、今まで、いったい……
 悪い夢を見ていたのかしら……?」
夫の犯罪を防ぐのに妻が殴られ続ける必要はない。
だって、もともとそれは別々のことだから。
問題は、殴られている本人がそのことに気付くかどうかだ。

私は、できると思う。
遅くとも、今世紀中には。

(こういうこと書くと、CIAから付け狙われたりするんだろうか?
何しろ、インターネットはもともと「ペンタゴン御用達」だからねー……
まあ、でも、バタラー「当事者」であるアメリカにも、
上に書いたような「歪み」のことがわかっている人は、
実はけっこうたくさんいるのではないか、と思う)

……あーぁ、すっきりした、っと。

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★ところで「DV」
最近、思う。

私は実は、「バタラー」ではなかったんじゃないか、と。
いやいや、実際、暴力的なことをしたのは事実だ。
(嫌だから例を挙げることはしない)
でも、ほとんどそれと同等の「仕返し」を、
私は彼女からきっちり受け取っている。
(詳しく書いたら彼女の人格を傷つけることになりかねないので書かないけど)

ある人が私に教えてくれた言葉:
>DV加害者が変わるには、「加害者性に潜む被害者性」を自覚することが必要だ。

DV加害者には二つのタイプがあるそうだ。

・一つは「確信犯タイプ」。
自分のやっていることが「暴力」だという自覚は全くなく、
誰かから批判されても怒鳴り返すことしかできない。
「女は言ってもわかんなければ身体で覚えさせるしかねえんだよっ!!」
ぐええ、吐き気が。
(キェルケゴールに言わせれば「絶望の第1段階=絶望的な無知」)
なんでもいいから、こういうバカはとりあえず警察行き。
反省できるようになるまで、社会からは隔離してしまいましょう。
……でも、警察の中で、今度は自分が暴力の被害者になっちゃったりして。
そしたら、被害者性に目覚めるか、更にたちの悪い暴力性を磨きあげるか。
おお、こわ。

・もう一つは「嗜癖タイプ」。
ある意味ではこちらのほうが救いに近いが、
角度を変えるとこっちのほうがよっぽど惨めだし、たちが悪い。
「ああああぁっ、またおまえのことを殴ってしまった、オレが悪かった、
決してこれからはこんなひどいこと、しないから、どうか許してくれ!!!!」
時には土下座までして謝る。
(本人はそのとき、それがどれほど自分にとって屈辱的なのか、感じているけれど無自覚だ)
しばらくの間はまるで「ハネムーン」のように仲が良い。
ところが、そうやって「仲良し仮面」をかぶっているうちに、
仮面の裏側の顔が醜く歪んでくる。
もともと妻に対して言いたいことを上手に伝えられないので、
「なんでわかってくれないんだ!?」
というストレスが溜まっているのだ。
そうして、そのストレスが「閾値(=我慢できる限界)」を超えると、
突如、風船が割れるように暴力が爆発する。
「暴発」と言ってもいいだろう。
で、そのあと↑(13行上)に戻る。
……これを繰り返す。

自分から妻のもとを去ることのできる男は偉いと思うよ。
あっ、それ、私かも?
自画自賛。ばかばかしい。

私の場合は、たぶん両者の混合タイプだろう。
「暴力」の自覚なんて、なかった。
だから、謝ったりもしなかった。
(きっと、本当にぶん殴ったりしたら、
さすがに混乱しきった自分でもそれが「暴力」だと気付いただろうけれど、

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04月02日(水)
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