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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■アムネスティ日本発表:「君が代」について
アムネスティ日本支部は、政府及び自治体の行為によって、日本全国各地で「思想・良心の自由」の侵害が生み出されていることを深く憂慮し、政府及び自治体が日本国憲法を尊重・擁護し、国際条約・法律を誠実に遵守・執行することを求めると共に、すべての人がこれらの自由を不断の努力によって保持することを希って、ここに日の丸・君が代に関する「良心の自由」を宣言する。

2000年4月16日
アムネスティ・インターナショナル日本支部2000年度総会

---------------------------------以上転載

わたしも、これまではぜんぜんしょーもない理由から『君が代』は大嫌いだった。
理由というのは「メロディがおかしい」ということ。
日本古来の旋法による、ということだけど、実はイギリス人が採譜したのだそうで。
で、近現代の日本人の誰も、あんなメロディーの歌を作ったり歌ったりしていない。
そういう「庶民=民族の感覚からかけ離れた楽曲」を「国歌」にしよう、というセンスが最悪だと思っていた。
皇族だったらああいうメロディに親しみを感じるのだろうか。
皇太子や雅子さんに聞いてみたい(皇族に対して敬語を使わないのは自分の良心に従ってのことです)。
オケやブラスにアレンジしても気持ち悪い和音ばっかりで、自分が参加していた中学高校のブラスならヘタでもあたりまえだったかもしれないけれど、日本はおろか世界中のどんなに優れたオーケストラが演奏しても、気持ち悪いものは気持ち悪く、ぜんぜん聞けたものではなく、聞けるようにもならない。

ところで……
このようにアムネスティが危険性を警告しなければならないほど異常なことを、なぜ政府や自治体が強行しなければならないのか?
その理由は、わたしが上に書いたようなことと紙一重のところにあると思う。
たいていの日本国民にとって、「君が代」は日常的に愛唱したいと思えるような歌ではないのだ。
それがわかっている(=「君が代」について自信が持てない)からこそ、躍起になって強制するのだ。

国歌、ちゃんと作ろうよ。
でも、「『君が代』の代わりにこの歌を国歌に!」という代替案は、今までのところ聞いたことがない。
わたしが作る? ……うーん、わたしにはちょっと荷が重いなあ……(←もしかしたらほとんどの日本人作曲家がそう思ってる?)
ねずみの相談かよ。困ったもんだ。

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★2・じゃあ「日の丸」は?

「日の丸」は、デザイン的には好きだ。
でも、あくまで単純にデザインだけの話。
その背後にある歴史を思うと、けっこうぞっとする。
俗説だけど、戦(いくさ)でとった敵の首を包んだ白布を開くと、ちょうど「日の丸」と同じような模様に血がついてる、とか。
戦に出陣するとき血判状を作ったらあんな感じになった(白地のところにはこれから死んでいく人たちの名前が自署してある)とか。
どっちにしても、戦争がらみの図案。

まあ、定説は「極東の国=太陽が昇る国」、昔聖徳太子が当時の大国・隋に向かって対等外交をしようとして「日出(いず)る処の天子より日沈む処の天子に云々……」という手紙を出した、とか。
「日本」という国名ともあってるし。

ただ。
ただ、ね……
あの図案を見ただけで「日の丸=侵略者」と思ってしまう、日本の周囲にある国々の人々もいる、ということを忘れてはいけない、というのは、わたしにとってどうしても譲れないところ。

だとしたら。
ここ20年くらい、ずーっと考えてきたのね。
まあ、真剣にじゃないけど。
でも、さすがに長いこと考えたおかげで、一つだけ「これは」と思える案が浮かんできたの。

日の丸の太陽のすぐ上に、青い色で小さく「ハト」の絵を入れたら。
もちろん、平和の象徴。
だって、日本は今後永遠に戦争はやらないんだから。
その決意を込めて。
(ハトの代わりに「折鶴」は? 日本人の器用さとか命を大切にする象徴とか福祉とか、意味が多重化するだろうけど。
でも、わたしとしてはやっぱりハトがいいなあ)

「平和の象徴なんて嫌だ」という人がいたら、それは憲法違反でしょう。

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06月13日(日)
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