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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■雛祭りもやらないで「民族大移動」!?
「女の子の自分は隠しておこう」と。
それで、12歳くらいの「里花」は、どこか暗くてじめじめした「座敷牢」みたいなところに入れられて、それから25年間もそのままだったのです。
そう、ちょうどまるで手塚治虫の『奇子(あやこ)』みたいに。
(念のため、私は決して自分の「章香(あやか)」という名前を彼女からとったわけではありません。
だいいち、どういうお話だったか、詳しく覚えてないもん)

そうして、25年たって、ようやく明るいところに出てきた「里花」は、外のまぶしい光に目を眩ませながら、ようやく女の子として生きるようになったのです。
ただし、このとき、実年齢は30代後半。
30代後半の「オヤジ」の体に12歳すぎたくらいの「女の子」の心が宿っている、なんて言ったら美しく聞こえるかもしれないけれど、実際にはこんな気持ち悪いことはないわけです。
私は、自分のことがわかってしまって、その結果なおさら自分がどれほど醜い存在なのか、ということを自覚してしまった、そのことから抑鬱状態に陥ってしまいました。
なんとかして自分の今の年齢と性別の「ずれ」を直そうと、必死で努力しました。
ニューハーフとして働いたのも、一つにはSRSの紹介を取り付けるという目論見もあったけれど、お客さんから見てどのくらい「違和感のない存在」になれるか、ということへの挑戦でもあったのです。
(「ゲイバーで違和感もクソもあるか、バーカ。もともと『男のクセに女みたいなカッコしてて気持ち悪い』のを見に行くところだろうが」
と言う人もいるかもしれませんけれど、せめて「No.1」とはいかなくても「キレイだね」とか「お化粧、こうすればもっとかわいく(またはきれいに)なるのに」とか言われれば、それだけでもかなり「違和感が減った」ことになるのではないでしょうか。
失礼な言い方になってしまってもどうか真意を汲んでほしいけれど、「コミック系」の子に「お化粧をああすればこうすればキレイになる」という言い方をするのは、むしろ侮辱だったり無神経だったりするのです)

話が逸れそうなので、元に戻します。
今の私は、生まれてからの性別学的年齢は41歳。
実はお誕生日が近いので(3月18日だよ〜! ……って、自分で言うなよ(-"-; )、特に年齢のことが気になるのかも。
ところが、「女性としての私」は、途中に努力して作った「空白の25年」があるので、せいぜい「16歳」程度なのです。

私は、自分が「女としてはせいぜい高校生なみ」ということをできるだけバレないように、と気をつけながら生活しています。
また逆に、無理やりでもなんでも「男として生きようとした」ために「オヤジ」的になってしまわないように、とも気をつけています。

ま、どっちもポロポロ見えちゃうし、そういう不安定なところが私の「持ち味」でもあるのかもしれないけれど。

あ。やっぱりまだ話が逸れてる。
っていうか、そうそう思い出した、そういう「体42歳、心16歳(←そりゃさすがにねーだろ!)」のちぐはぐな状態の私がやりたいことは、あまりにもいっぱいありすぎるのです。

生物学的には15〜20年くらい短い寿命と、精神的には25年もの空白を抱えた心が、今生きているうちにやっておきたいことは本当に、本当に、いっぱいいっぱい、いいいーっぱい! なのです。

おまけ.その他の理由
・メンタルの薬を替えた(っていうか、事実上減らした)→「がんばりすぎ屋さん」に逆戻りしちゃった

・春が近くなってきて、2階の部屋が「下半身が凍結する」ほど寒くはなくなってきた→だから、民族大移動なんて言ってる、というわけ。

・(前にもちょっと書いたけど)SRSの手術個所の調子が悪くなって、「痛い」→動物並の本能的に「痛い=命にキケンが!」と思ってしまっているらしい
(心配してくれた方がたくさんいらっしゃると思うので、ちょっとだけご報告:執刀医の先生や地元の形成の先生といろいろお話して、それらのことを考え合わせた上でケアの仕方を少し変えたら、だいぶよくなってきました。
相変わらず、ケアのある場面では「七転八倒」するほど痛いですけど(;_;))

というわけで。

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03月04日(火)
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