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原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
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■健全な日記 お芝居 メモ Bisexual
しかも、チラシの中の文章に「細かいことにも拘る」と書いてあるし、
「タイトルはフランス語で……」とも。
……ううっ。
うさんくさぁーーーい。
(細かいことは書かないけれど、チラシにはあと1、2ヶ所、ちょっとイタすぎるミスがあった)
地元の演劇界について(少なくとも私よりは)詳しい人に
「どんなところなの?」と聞いてみたけれど、
「あんまりいい話は聞かないなー……」だって?!

で。

いったん、「そんなところだったら行くのはやめておこう」と思ったのだった。
チケット代、高いし。

でも。

実は、そのお芝居の演出兼照明の人が、学生時代からの知り合いで、
しかも私がお芝居から全く離れてしまっていた時期(=帰郷して他家へ嫁ぎ、しかも仕事ばっかりやっていた頃)にも
何度も「偶然に出会っている」のだった。
帰郷してすぐの頃に、その人が演出だったか主宰だったかしているお芝居、観たことがあった。

なんだか、「やっぱり観ておきたい……」という気持ちが、むくむくと頭をもたげてきたのだった。
もしかしたら、世間ではそういうのを「怖いもの見たさ」(ごめんなさい(^^;)っていうのかも。
でも、その人なら、「うさんくささ」も理解できる……っていうか、
たぶん「見て損しないうさんくささ」だと思ったのだった。
このあたり、わかってくれる人はもうあまり生き残っていないような気もする……(遠い目)
って、戦争体験の話か、それ???!!!

けっきょく。

お芝居を観る動機としては、はっきり言ってかなり「不適切な」気持ちで、出かけたのだった。
(それに、遅刻したし……(-_-;)

そうして、ようやく(-_-;、感想。

見て、よかった!!!!
私の個人的な事情を込めて、という副詞句をつけてしまうけど、よかったです。
お芝居そのものとして見た限りでどう、というのは、私にはあまり客観的な批評ができない。
それは、今までくどくど述べてきた事情のほかに、もう一つ、
前の記事にも書いたように、このお芝居が「離婚」を扱ったお話だったから。
それで、私は自分自身を、
登場人物の「元夫(弁護士)」「元妻(TVプロデューサー)」の両方に感情移入しながら見れたけれど、
登場人物の年齢設定がたぶん「30歳前後」で(それはセリフにも出てきていた)、しかも
もしかしたら演じている役者さんはもっと若いかもしれず、
(言いたかないけど)「40歳(1ヶ月半たったらもう1コ上ですよ(-_-;)」という私が
完全に自己移入してしまうには、ちょっと無理があったかな、ということ。
弁護士の元夫がちょっと子どもっぽく見えてしまったのは、でも、脚本そのもののせいかもしれない。

良くも悪くも「ジェンダー」をあれこれ意識してしまったのだった。

ただ、……まあ、どうせ「妄想」みたいなものだろうから、
一人でそう思い込んでいる以上のことはしたくもないけれど、……
もしかしたら、私の元パートナーも、
多くの「ウソ」(←それはむしろ私の役回りだったと思う)や
「裏切り」(←あ、こっちも私か……って、ロクなことないやーーん!)の向こう側で
私のことを愛していたのかな、と思うことができた。

男は、基本的に、バカだ。
すぐに目先のことに気を取られて、もっとだいじなものを簡単に裏切ってしまう。
でも、女は根っからうそつきだ。
自分のうそに気を取られて、もっとだいじなものが自分でもわからなくなってしまう。
そんな余計なフィルターの向こう側で、愛が送受信可能になるときが、
ほんのわずかだけれど、あるのかもしれない。

最後の「送受信」という比喩はお芝居とはぜんぜん関係なくなっちゃったけれど、
そんなことを考えさせられながら、見ていたのだった。

そのことを考えるチャンスをくれたこと、感謝したい。
ありがとう、nano secondの皆さん。
タイトルに関する詳細
お芝居のタイトルは『パドゥドゥー』というのだけど、
チラシには大きな白抜きの字で"PADEUX"と記されていた。

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01月27日(日)
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