ID:51752
原案帳#20(since 1973-)
by 会津里花
[152918hit]
■手紙 / 赤ちゃん / The Rose on Air
# 私の「常識」ではとうてい考えられないような妨害を加えられ、
# 私は今まで以上にあの「家」に取り込まれていって、
# 自分が「譲れない」と思っているような価値観をどんどん手放していくことになるんだ、
# そうやって自分はどんどん「自分ではないもの」になっていく、と思ったら……
#
# あれは、1995年だったか、1996年だったか。
# 私がまだ、予備校の小中学部にいて、いつもいつもなぜか明け方ごろまで
# 教室や本部に残って「予習」だの「採点」だのしなくてはならなかった、
# そんな頃だったのではないか。
# 業績は上がらず、パートナーからは業績と収入の少なさを責められ、
# 私は追い詰められていた。
#
# そうして、その年(かその次の年)の春か秋ぐらいに、
# 暴れる上司を取り押さえようとして殴られ、
# 「おまえはオレの女房と同い年なんだな」と言われ、
# その人の「男のにおい」にくらくらしそうになっていた私を
# 目覚めさせてしまったのだった。
#
# 私は自分が自分でないものになってしまうのを食い止めなくてはいけないんだ。
# そのためには、隠しとおして生きようと思ってきた「本当の自分」を、
# 何らかのかたちで外に出してやらなければいけないんだ。
# と……
子どもにつけたかった名前は、ジョン・レノンの言葉にちなんで
・自由の「由」をつけた名前
・平和の「和」をつけた名前
・愛の「愛」をつけた名前
3人そろえばいいなあ、と思っていた。
私の遺伝子は、最初の一文字にだけ受け継がれた。
彼は理由もわからなくなっているのにそれでもまだ人を縛り付けている、
なんだかよくわからない価値観から「自由」であってほしい、と思った。
この記事のトップへ
ページのトップへ
★3・The Rose on Air
昨日……日付では一昨日……の火曜日、たまたま見たドラマで、
私の大好きな「The Rose」をパンパイプの演奏でBGMに使っていた。
私は「へ〜」と思った。
もちろん、この曲はアニメ『おもひでぽろぽろ』のエンディングで都はるみが歌ったバージョンもあるし、
むしろそちらのほうが有名だし、
まさか私宛のメッセージなどであるはずがない。
でも…… お店にいたおかげで、実は有名な人がこっそりお客さんとして見えていたこともあったから、
もしかしたらそういう人たちの口伝で、「The Rose」という曲への思い入れが
伝わっていったのかもしれない。
私の思い入れなんか知らない人がたくさん聞くのでも、いい。
私は、この曲が多くの人の耳に入ることを、誇りとさえ思う。
なぜなら……
私とパートナーが、1981年、82年、88年、そうして90年代にもう一度、
全部で4回「出会いなおす」ときに流れていた曲だから。
私は、愛が「薔薇の花」であり、あなた(私)が「一粒の種」であることを、
信じます。
この記事のトップへ
ページのトップへ
* 地の文 *
ここまでの記事は、
私の子のお誕生日である「11月21日」のために書きました。
きっと本人がもう少し大人になってから読んだら、
いろいろとショックを受けるようなことも書いていると思うけれど、
私は彼が自分のこと、自分の父親でありながら女性でもある私のこと、
いつか必ず理解し、彼自身の存在に自信を持ってくれるであろうことを、
信じています。
もちろん、私のことを知れば知るほど、憤るかもしれない。
彼の周囲で私のことを「とんでもないやつだ」という人が多くて、
彼も私をそのように見てしまうかもしれない。
それに対して、私は最低限の支えにさえなれないし、反論もできません。
でも、彼はきっとそれらの壁を乗り越えて、
安心して世界と関わりをもつことができるような人間へと育ってくれると
信じているのです。
なぜなら…… 私の子だから(子宝)。
私は彼の人生に多く干渉してはいけないと思っています。
私が彼が進もうとする手前に立ちはだかって、あれこれコントロールするのは
あまりにも危険だと思うからです。
[5]続きを読む
11月22日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る