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doo-bop days
by ブーツィラ
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■安東ウメ子『ウポポ サンケ』発売記念コンサート
♪ 安東ウメ子は19歳の時、同じアイヌ民族の安東軍次郎と結婚した。戦争に召集され、敗戦後もサハリン(樺太)に抑留されていた安東軍次郎が29歳で帰国してのことだった。安東軍次郎はマクウンベツアイヌ文化保存会会長を務めるなど、アイヌ文化の伝承、アイヌ民族の生活改善や権利を守るために尽力した。1995年12月、安東軍次郎は大腸がんのため逝去。享年73だった。
♪ 安東ウメ子がOKIと初めて出会ったのは、1996年、NHK帯広制作の音楽番組に出演した時である。OKIとの初共演は、1997年、知人の薦めでOKIのライヴを観に行った時らしい。OKIに声を掛けられ、いきなりステージに上がることになったという。
♪ 安東ウメ子とOKIのMCによると、安東ウメ子は去年(2003年)病気のため手術し、2〜5月まで入院していたとのこと。退院後の夏に『ウポポ サンケ』を録音したものの、現在も病気と闘っているという。そんなこと全く知らなかった私は、安東ウメ子の健康状態の悪さにかなりのショックを受けた。ちなみに、この日の安東ウメ子のウポポとムックリからは、闘病の影響は感じられなかった(足は悪いようで、車椅子を使うことが多いらしい)。
これからもアイヌ文化の伝承はもちろん、ライヴ活動やアルバム制作などに益々活躍してもらい、ひいては安東ウメ子のCDが世界配給されるのを密かに願っている一ファンとしては、ご高齢(71歳)でもあるし、大変心配している。早く良くなって、いつまでもウポポとムックリを私達に聴かせて欲しい。
♪ 客席後方の立ち見のエリアで観ていたピーター・バラカンが案内役を務める『ピーター・バラカン音楽紀行 いま伝えたいミュージシャンたち』が、2/18(水)AM 2:10〜3:11、NHK総合テレビで再放映される(昨年12/20、NHK-BS2で放映済み)。この番組では、藤島晃一、ロンサム・ストリングス、OKIが取り上げられ、OKIのコーナーでは安東ウメ子も出演する。
→[2/18追記]安東ウメ子関係の映像は、北海道幕別町で行われた安東ウメ子のウポポとOKIのトンコリによる「ペカンベ ウク」(『イフンケ』収録)のパフォーマンス(TV用で観客なし)の他、安東ウメ子が鳴らすムックリ、安東ウメ子とOKIによる「サルキウシナイ コタン」、安東ウメ子のコメントがいずれもわずかながら放映された。
・安東ウメ子&OKIインタビュー
・ムックリ奏者 安東ウメ子の世界
・安東ウメ子によるムックリとウポポなどを収録したアイヌ音楽のサンプリングCD『SPIRITS FROM AINU』、3/30発売予定→関連記事『十勝メール.com[幕別めーる]』(1/12付)
【参考文献】
・CD『Shiripirika - アイヌ民族の心の響き《シリピリカ》安東ウメ子・ムックリの世界 第2集』(2002年, 北海道幕別町教育委員会制作)のライナー: 小助川 勝義
・『CD Journal』誌2001年11月号掲載「安東ウメ子 新しい試みを交えてアイヌの伝統を伝える」
・『縄文の音』土取利行 著, 青土社, 1999年発行

01月31日(土)
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