ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■野田佳彦の失敗




 せっかく自民公明を過半数割れさせたのに、維新の馬場や国民民主のタマキンが首班指名に同意してくれないことで野田佳彦は焦っている。そんな当然のことが予想できないからしょせん野田は無能なのである。もっともオレは野田佳彦というのは自民党から立憲に送り込まれた「トロイの木馬」だと思ってるので、そのあたりの状況は想定内かも知れない。

 野田と玉木の決定的な違いは、玉木が消費税減税を主張しているのに対して野田が増税派であるということである。野田や小川という今の立憲幹部は消費税を「財源」と捉えていて、将来は25%くらいまで上げることを目標としている。だから玉木の考えとは相容れないのである。

 玉木は財務省出身だから財務官僚の主張の嘘とホンネを見分けられるが、ボンクラの野田は言いなりになってるという違いかも知れない。おそらく財務官僚の多くは国民から収奪することしか考えてない悪代官みたいなものである。そんな連中が庶民の生活など全く顧みないで増税を繰り返し、その一方で法人税、所得税は下げ続けて来たのである。

 おそらくこのまま来年の参院選まで自民党は「少数与党」として不安定な政権運営を続けることとなるだろう。野田も次の参院選では勝てない。なぜなら今回の衆院選で立憲は獲得議席は増えたが得票はさほど増えてないのである。これが小選挙区制というものの示すマジックである。得票率と議席数が一致しない。

 現在の小選挙区制というのは低い投票率の中で組織票さえあれば当選できるというとんでもない仕組みであり、民意をできるだけ反映させないように仕組まれている。今回僅差で勝てた立憲の候補者も次は勝てる保証はないのである。その点、参院選では地方の一人区で野党共闘が実現しない限り自民が多くの議席を獲得することは確実である。その頃には裏金問題も統一教会問題も馬鹿な国民は忘れてるだろう。

 野田が勝てたのは共産党の機関誌、「赤旗」のスクープのおかげである。裏金議員にも2000万円裏支援金として振り込まれていたという報道がダメ押しになって自民党は票を減らした。オレの周囲の自民支持層も方々も「今回はお灸を据える意味で他党に投票した」と言っている。もっともそれが大阪の場合は維新になってしまうわけで、自民と維新はどちらも巨悪と極悪なので意味のない投票なのだが、大阪では他の選択肢がもうないのである。れいわ新選組の候補者が出てるのは小選挙区で2人だけである。これでは話にならない。

 野田はそれこそ「玉木首班指名」くらいの案を出して「維新」とも野合すべきだったのである。立憲+維新+国民民主+共産党 なら首班指名を乗り切れる。共産党に首班指名で「玉木」と書かせるのは困難かも知れないが、「政権交代」だけを目的に協力させることは可能である。

 立憲は野田を代表にした時点で終了したと思ったが、自民が勝手にコケたので延命した。もはや右でも左でもない第三自民党に堕した立憲はいずれ滅びるだろうが、今回の選挙結果はそれをわずかに延ばしただけだとオレは思っている。

 「手取りを増やす」という目先の小金にだまされた大衆はこれからも騙され続けるだろう。オレは日本の未来に明るさを全く感じられないのである。


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10月31日(木)
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