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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■無差別テロと報復




 4月13日にシドニーで買い物客を刃物で無差別に襲うテロ事件が起きた。容疑者の40歳の男は現場に駆けつけた女性警察官によって射殺された。容疑者の男は3年半前にはSNSへの投稿で、銃を撃つことに関心があると書いていたという。このような頭おかしい人に対して司法制度は無力である。オレは今回の「射殺」という結果になったことはある意味正しいことだったと思うのである。市民社会の秩序を破壊するような行為を断じて許してはならない。

 おそらく日本でこのような事件が起きて、現場に駆けつけた警官がテロリストを射殺した場合、最初に問われるのは「拳銃の使用は適正であったか」である。では射殺以外にどのような方法で食い止めることができるのだろうか。そうした現場に遭遇したとして、オレのような一般市民には「逃げる」以外の行動を選択することは困難である。

 もしもその場で勇敢にテロリストに立ち向かい、その辺に落ちていた棒きれで応戦してテロリストをたたき殺した英雄がいれば、海外なら英雄扱いだろう。日本ならどうだろうか。逆に「人殺し」と言われるのではないだろうか。

 オーストラリアは比較的治安のよい国である。そのような国でこうした無差別テロ事件が起きたことはショックである。海外旅行が好きな人にとっても衝撃だろう。オーストラリアのアルバニージー首相は、容疑者を射殺した女性警察官に対して「彼女は間違いなく英雄であり、その行動は多くの命を救った」と賛辞を贈った。女性警察官は犠牲者の追悼式典に姿を見せ、多くの市民が感謝の意を示したという。

 また、車止め用の障害物を手に取って犯人の行く手を阻んだという外国籍の建設作業員に対しても、アルバニージー首相は「好きなだけ滞在していい」と言及し。7月に切れる予定だった就労査証(ビザ)を延長して特例的に豪州の永住権を付与したという。日本に居住する外国人を排斥しようとしている多くのネトウヨたちはこのことをどう受け止めるだろうか。

市民を標的にした無差別テロは断じて許してはならない。ところが日本では自民党の政治家によって「消費税値上げ」などのそうしたテロ行為が日常的に行われていることもまた事実である。政治献金をくれる大企業にはどんどん減税し、消費税の還付金をくれてやるのに、国民負担は年々増すばかりである。自民党議員の脱税を容認しながら国民には増税を迫る岸田首相のやってることは「国民への無差別テロ」に他ならない。

そうした無差別テロをどうやって阻止すればいいのか。ここから先はオレは余り書きたくない。安倍晋三という稀代の売国ペテン師が殺された事件はある意味民主主義の敗北だったからだ。日本には真の民主主義が存在しない。だから選挙でも何も変わらなかったし、あのような事件が起きないと統一教会の問題は表に出てくることもなかった。

 国民の持つ「怒り」は今後どんな報復となって顕在化するのか。正しく「選挙」で怒りをぶつけるのが民主主義国家である。しかし、投票率が50%程度しかなく、多くの国民が「選挙では何も変わらない」と諦めている状況下ではびこるのは、「維新の会」のようなペテン師揃いの反社政党であったり、「日本保守党」のようなネトウヨ政党だったりするのである。オレはそれが残念でならない。


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04月23日(火)
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