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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■岡田監督は神である!
甲子園に広島を迎え撃つCS第一戦、オレはチケットが取れなかったので仕方なく家でテレビで観戦していた。広島に先制されたが森下のホームランで同点に追いついての5回だった。ノイジーが大きなセンターフライを打って凡退した後、7番の坂本にデッドボールでオレは焦った。今ここでキャッチャーが離脱すれば大変である。しかし、プロテクターに当たっただけだったみたいで坂本は軽い足取りで1塁へ、次打者の木浪の打球は右中間に伸びて1死1・3塁のチャンスとなった。
打席には投手の村上頌樹が入った。同点に追いついた5回、絶好の勝ち越しのチャンスである。岡田監督はスクイズとかはしない。それなら、オレはここで代打を送るのじゃないかと思ったのである。一つ一つの試合を確実に勝ちに行くということで。
しかし、監督はそのまま投手の村上を打席に送った。それならバントで1塁走者を進めて2・3塁にして次の近本に期待するということなのか。ところがオレのどの予想も外れていた。なんと監督は村上に強攻させ、初球をいきなり打ったのである。一塁を襲った速い打球を韮沢はうまく処理できず、ボールは右翼線に転がった。記録は二塁打となり、打った村上はベース上で両手を突き上げて喜びを表したのである。続く近本のセンター前に抜けるヒットで村上は2塁から悠々と生還し、その回に3点を入れた阪神は4−1とリードした。
広島の1塁を守っていた韮沢は村上との相性を買われて起用されたが、1塁での守備の経験は5試合しかなかったという。併殺できたかも知れない打球が2塁打になってしまったというのは広島にとっての大誤算で、この守備のミスが試合の勝敗を決めたと言っても過言ではない。
このような奇襲攻撃は実は初めてではないのである。9月9日の甲子園での対広島戦では2回1死1・3塁の場面で、大竹耕太郎投手が打席に入り、森下暢仁投手に対してバスターで左翼線に2塁打を放って追加点を挙げている。広島はまたしても投手に打たれたのである。
「ここは100%バントだ」と思って守備するのと、「もしかしたら打ってくるかも」と思って守るのでは全く違う。そして守備側が疑心暗鬼に陥れば攻める側は思う壺である。岡田監督の繰り出すそうした心理戦に対して広島ベンチはどう対処するのだろうか。高校野球のような野球をしたいと語った新井監督は、さらにその上手の戦略で来た岡田監督の前に敗れ去ったのである。
今日からの2戦以降で新井監督は広島のこの劣勢を挽回できるだろうか。1点を争う緻密な野球で勝てないなら、豪快にホームランを打ちまくる野球で来るのだろうか。しかし、広い甲子園で、広島の各打者の大きな打球はフェンス前で失速していたのである。
日本一を目指す阪神にとってCSはただの通過点だとオレは思っている。3連勝で早く片付けて・・・と言いたいが、球団首脳は「入場料収入が欲しい」と思ってるかも知れない。たとえ広島が頑張って一矢報いても、それは阪神が儲かるだけである。
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10月19日(木)
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