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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■若者にクルマを買わせるには?




 知人の息子さんが自動車教習所に通い始めたということを聞いて、いくらくらいかかるのかと尋ねると。35万円だという答えだった。あまりお金がない若者にとってかなりの金額である。オレは大学生の時に京都の洛東教習所で免許を取得したが、確か10万円ちょっとだった。その頃に比べて3倍以上になってるのだ。もっとも国立大学の学費が当時年間で14万4000円だったことを思うとそれくらいは妥当な値上がり率かも知れないのだが。

 クルマを買うときに掛かる任意保険の費用も高い。初めて加入するときは割引がないので年間に10万円以上かかることもある。テレビで安い自動車保険を宣伝しているが、あれは割引率が高いから安いのである。事故率の高い免許取り立ての若者の場合は保険料率が高めに設定されている。

 オレは自動車教習所に通う費用をもっと安く出来ないだろうかと思うのである。ここをたとえば自動車メーカーに一部負担させればどうなのか。あるいは国から補助したらどうか。クルマを運転する人がどんどん減っているという現状を食い止める何らかの方策になるのではないだろうか。

 また、地方に多い合宿制の自動車教習所だが、そこを同時に男女の出会いの場として活用できないかと思うのである。免許取得と恋人探し(婚活)が同時に出来るという触れ込みで工夫できれば面白いのではないだろうか。

 免許保有者を増やさないと、これから起きるドライバー不足を乗り切れないことは明らかだ。運転免許取得者を増やし、トラックドライバーやバス運転手に正当な報酬を保証することは大切である。万博のシャトルバスの運転手を時給2000円で集めようとしてるのは論外だ。その倍は払わないといけないとオレは思っている。

 オレが若い頃は男にとって「クルマを持ってるかどうか」というのが女の子とお付き合いするのに大事な要素だった。そしていわゆる「デートカー」と呼ばれる2ドアクーペが人気だったのである。ホンダプレリュードは助手席をリクライニングするレバーがなぜか右側(運転席側)に付いていたので、夜の暗がりにクルマを駐めて話し込んでる内にシートを倒していちゃつくのに便利だった。オレは日産のパルサーEXAを買ってからそのことを知って激しく後悔したのである。残念ながらパルサーEXAは車内が狭くていちゃつくには向かなかった。また、マツダのファミリアXGは、シートがフルフラットにできるという利点があった。窮屈な空間で体位を工夫する必要がないフルフラットの大空間は若者のカーSEXにとても重宝されたのである。貧乏な若者にとってクルマというのは走るラブホだったのである。もっとも暴走した結果として「走る棺桶」になる可能性も大きかったのは事実なんだが。

 クルマの免許を取らない若者の増加と、童貞率の上昇、そして結婚しない人の増加ということには何らかの関係があるはずだ。だからこそオレは「もっと運転免許を取ろう」と訴えたい。自動車メーカーが補助金を出したり自社の車両を無償提供したりして、教習所の料金がもっと安くなって、若者が気軽に通えるようになればいいと思うのである。大型免許ももっと取得者が増えるように工夫してもらいたい。将来のドライバー不足を解消するためにも大切な政策だとオレは思うのである。

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08月17日(木)
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