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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■維新の米買収について
統一地方選挙が始まった。都道府県知事選挙が公示され、大阪や奈良などで知事選挙が始まったわけである。地方議員の選挙ももうすぐ公示され、4月9日が投票日ということである。その統一地方選挙を前にして、大阪維新公国ではいつもの露骨な買収戦が行われている。モノを配って恩を売れば自分たちに投票してくれるという、維新のいつもの戦術である。吉本芸人を使ってテレビで吉村知事を褒めさせたり、地下鉄の構内をデジタルサイネージ広告で吉村知事の肖像画で埋め尽くしたりして、住民に「知事は吉村」というのをすり込もうと躍起になってるのだ。残念なことに大阪には「テレビに出て放言している」だけで「頑張って仕事してる」と勘違いする人が多い。
実際の所吉村知事の成果と言えば「コロナ死者数日本一」「人口当たりのコロナ死者ワースト1」「交通事故死日本一」「児童虐待件数日本一」「少年の大麻検挙件数日本一」「中小企業倒産件数多数」「都道府県民の平均所得全国46位」など悪いことばかりなのである。これだけ失政していれば普通なら「さっさと辞めろよクズ」「おまえのせいでどんだけ死んだと思てんねん? 府民舐めるなよ」の大合唱になってもおかしくない。
ところが関西ではマスコミが機能不全に陥っていて、新聞社もテレビ局も松井一郎の恫喝に屈したのか事実をきちんと報道しない。吉村知事が少し前に発表した「18歳以下の人への一人当たりコメ10キロ配布」(いわゆる吉村米買収事業)に関してもテレビでは全く流れないのである。できるだけ府民には知らせたくないのだろう。そうすれば使わなかった交付金を中抜きできるからだ。
この「米買収事業」なんだが、原資は国から出てる交付金であり、感謝する相手は吉村知事ではなくて国なのである。それがいったいいつ始まるのだろうかと思って、そもそももらえないこのオレも事業内容が気になっていたのだが、なんともう始まってるということだった。大阪府のWEBサイトに行けば、その申請方法などが詳しく書いてあるということなのだ。つまり、知らなかった人.申し込みを忘れた人はもらえないのである。大阪府の場合、少し前に使われた総額がチェックできず。残りは中抜き事業者の利益になるというクーポン事業があったが、どうやら今回も似たようなスキームのようである。
この実にわかりにくい米買収、いや米配布事業を、統一地方選挙に出馬する維新の現職議員が自分への投票を呼びかけるチラシで説明していたのである。府や市の広報誌に掲載されていたり、町内会の回覧板で回ってくるのならまだ理解できる、なんでこの米配布に維新議員が関係してるのか。もしも関係してるならおかしいじゃないか。それは「府」の事業であって、「維新」の事業ではないのである。明らかに「買収」以外の何ものでもない。
現職という圧倒的な強みがあるにもかかわらず、過去の輝かしい(?)実績をアピールするよりも、吉村知事は知事選挙の直前にこの米配布というプランをぶち上げ、多くの府民に「吉村知事のおかげでお米がもらえます」と思わせたのである。なんという姑息な人間だろか。世の中にはオレみたいに「買収は買収、投票は別」と考えるようなまともな人間だけがいるのではない。かなりの大衆が「お米ありがとう、選挙では吉村さんに入れます」というアホが多いのが大阪なのだ。子ども一人当たりたったの5000円をばらまき、しかもその原資は府ではなく、もちろん維新の会でもなく。国が出してるという壮大なペテンなのである。
この5000円米買収の後にやってくるのは、カジノIRという毒まんじゅうである。その事業にかかる公費で負担させられる費用は今のところ2000億円という話だが、あの軟弱地盤に対する土壌改良事業、沈下対策というのは永遠に終わらない。きちんと山を削った土砂で埋めた関空でさえもすでに完成後18メートルも沈下したそうである。それだけ問題がある土地に対応した施設を建設するためにはどれだけ余分なゼニがかかるだろうか。それはすべて住民が負担させられるのである。たかだか米5000円分ほどの買収で、その後で生じる一人当たり25万円の負担を受け入れろと迫ってるのが吉村知事の維新行政なのである。
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03月25日(土)
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