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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■巨人ファンと維新ファン




 巨人ファンの方に、「どうして巨人ファンになったのか?」とその動機を尋ねると、「強いから」という答が返ってくることが多い。確かに昔の巨人はとてつもなく強かった。あのいわゆる「V9」の時代である。王・長島の3・4番は強力だったし、投手陣もそれなりに充実していた。オレが阪神ファンだったのはそういう強いモノに対する反骨心もあったのかも知れない。昔からオレは性格がひねくれていた。

 大阪では巧妙にメディア戦略を繰り広げて住民洗脳に成功した「維新の会」が議席・議員を増やした。小選挙区制を利用して「維新から出ればサルでも当選できる」という状況を作り出し、その広告等にスラップ弁護士、吉村を使った。地下鉄駅の通路には吉村知事の顔がこれでもか、これでもかとサイネージ広告で表示され、まるで共産党支配の中国のようであった。「維新にあらずんば人にあらず」という価値観に支配されているのである。

 「どうして維新に投票するのか?」と尋ねると「強いから」と答える馬鹿の心理というのは、「自分の投票した候補者が落選すると気分が落ち込む」という心理の裏返しである。野球と選挙を同じように考えてる時点でとてつもない馬鹿である。

 選挙というのは大切な未来の選択である。カジノに公金を突っ込み、公立高校を減らして小中学校を統合しまくり、公教育を積極的に破壊していくのが今の維新の教育行政である。しかも現場の声を校長が訴えれば処分を受けるのである。学力テストの結果が悪かったことに対して当時の大阪市長だった吉村洋文は「いつまでもこれでいいと思うなよ」と恫喝したという。パワハラ上司が君臨するだけの世界では何も改善しない。大阪はトップにそういう体質の人が居ることで大変な状況が起きているのだ。もちろん市民はほとんど気付いていないのである。

 維新議員団がどれほどおかしいかの実例を挙げよう。昨年、堺市議会では共産党の議員が「痴漢被害への対策」を求める意見書を出した。公明党や堺創志会も提案者に加わったのである。こんなまっとうなものは普通は全会一致で可決される。ところがなぜか維新議員は全員が反対した。これは全国ニュースにしないといけないようなことである。ところがこの事実は全国ニュースどころか、大阪でも全くメディアは取り上げなかったのである。すべて知事や市長への忖度からである。

 オレは、この時に維新議員団が反対した理由として二つのことを考えている。一つ目は「壺」である。維新の会は「統一教会」や「勝共連合」と関係が深い。維新支持者と議論するとすぐに「おまえは共産党か?」と言われる。どうやら統一教会と同じで「反共」が党是であるようだ。だから「内容とは無関係に共産党に反対」ということが理由という捉え方である。

 もう一つは「身内の犯罪者」説だ。維新の堺市議の中には痴漢で逮捕された人が居る。なぜか党からの処分はなく、そのまま維新議員を継続しているわけだが、その身内に忖度して反対したということである。身内の痴漢をかばうあまり、世間の全ての痴漢に味方してしまうというゴミクズ理論が維新を支配してるのかも知れない。これは痴漢議員や盗撮議員を即座に除名処分にした共産党との大きな違いである。もっとも維新は猪瀬直樹みたいに「堂々と女性の胸を触る」人がいるくらいなので、セクハラや性犯罪に対してはとてつもなく寛容なのかも知れない。そのあたりはオレにもよくわからないのである。

 巨人の選手がどんな不祥事を行っても巨人ファンはファンをやめないように、維新議員がどんな不祥事を起こしても維新ファンは維新に投票する。しかし、野球のプレイと不祥事には何の関係もないが、議員の不祥事はそれこそ議員としての適格性の問題なのである。痴漢や汚職や詐欺の人が、「政治や行政はちゃんとしてくれるからOK」では断じてないし、その行政も全然ちゃんとしていないから大阪はコロナ死者日本一や交通事故死日本一という不名誉な結果につながってるのだ。


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02月28日(火)
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