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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■お正月のテレビ番組




 どうしてお正月のテレビ番組は退屈なのか。何を視ようかと思って番組表を見ても視たくなるようなものが何もない。そうしたくだらないバラエティ番組を延々と流されていても、せっかくの貴重な休みをそんなもののために使いたくないのである。

 芸人たちの無意味な馬鹿騒ぎを視ていても本当につまらないので、できるだけ自然の映像や神秘を流す番組を見ている。そうなるとNHKを視ていることが多い。せっかく受信料というゼニを払ってるのだから、モトを取りたいのである。そう言う理由だけではないにしても、他と比べてマシだから視ている。

 北海道を60日掛けて縦断する山岳ガイドの話はなかなか面白かった。避難小屋に貯蔵しておいた食料がネズミに荒らされ、撮影時にそのネズミが逃げるところもバッチリ映ってるのは不謹慎ながら笑ってしまった。(ごめんなさい)雪山でネズミも食料を求めて必死なのである。

 フローズン何たらとかいう極寒の世界で暮らす生き物を特集していた番組もなかなか面白かった。ペンギンがアザラシに喰われ、アザラシがシャチに喰われるという食物連鎖の世界があの極限の環境の中にも存在するということを知った。シャチが協力してアザラシを狩る姿に「なんてシャチは頭がいいんだ!」と驚いたのである。

普通ならM1グランプリで優勝した漫才師が新春のテレビに出まくるわけだが、昨年M1の勝者であるウエストランドはその毒舌ネタをまき散らすことはなかった。彼らのネタにはR1やM1への批判も含まれており、あまりにも毒のある内容だけに局側も使いにくかったのかも知れない。単なるお馬鹿ネタの錦鯉とは違ったのである。

 地上波のテレビはもうオワコンだと言われる。テレビを持たない若者も増えた。受信料を払いたくないだけではなく、そもそもテレビを視ないからだという。別にテレビがなくても、YOUTUBEやネトフリで視られるからである。

 今の視聴者がどんなテレビ番組を求めてるのか。視聴率の低迷を見れば、少なくとも通常の地上波の番組がもはや支持されていないことは明らかだ。これからテレビはどう変わっていくべきなのか。まだスポンサーもついていてゼニもある状況下でやれることをやって変わるべきなのか。それとも滅びていくという現実を受け入れるのか。

 オレは報道番組に於いてテレビはまだまだやるべきことが残ってると思うのである。ところがテレビはあまりにも政治的に偏向している。権力と戦い、真実を伝えるべき報道の役割を放棄して、クズみたいな政治家に阿る番組ばかり作ってるのである。その惨状を見ていて、「だからテレビはオワコンなんだな」とオレは改めて思ったのである。

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01月03日(火)
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