ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■台湾侵攻はあるか?




 ロシアのウクライナ侵攻を「うちも台湾に攻め込むから参考にしよう」と中国政府が研究していることは間違いない。日本がアメリカにせっつかれて防衛費の拡大を決めたこともすべてはこの台湾有事が前提である。

 オレはこの台湾有事は起きないとみている。それはどうしてかというと、ゼロコロナ政策に対する民衆の不満がデモにつながり「習近平退陣」という文字が出た途端に中国政府がコロナ対策緩和を発表したからである。案外、習近平という男は小心者なのではないかとオレは気がついたのだ、世界から中国が非難を受け、下手をすると国がこけるかも知れない大博打に出るだけの勇気は習近平にはない。プーチンほどの独裁者ではなかったということである。

 ゼロコロナ政策のリスクを恐れて多くの海外企業が中国から撤退した。おそらく数字の上には現れてない大不況が今の中国を襲ってるはずだ。大量の失業者がいて、中国の国内景気はかなり悪化しているはずである。今の中国はそもそも戦争どころではないのだ。

 もちろん、そうした民衆の不満を外にそらせるために戦争を仕掛けるということも考えられないことではない。しかし、中国は「勝ち目のない戦い」は絶対にしないだろう。少なくとも台湾の反撃で三峡ダムが破壊されれば中国の被害はとてつもなく巨大なものとなる。軍事侵攻を仕掛けることの代償は大きすぎるのである。小心者の習近平にはそれに耐えることは無理だ。

 それなのに先が読めない岸田総理は防衛費を増額する方針を打ち出した。もしもオレが岸田の立場なら「増額の方針」だけを発表して実際にはさほど増やさないという卑怯なやり方を使うだろう。この防衛費増額はあくまでアメリカからの「武器を買ってゼニをよこせ」という要望に応えるためのものであり、実行できなかったとしても何の実害もないのである。アメリカに対して「やるやる詐欺」を仕掛けるくらいの腹芸ができればたいしたものである。

 ロシアでは戦争に否定的な金持ちが次々と殺されているらしい。台湾侵攻となるとその前に中国から多くの金持ちが逃げ出すはずである。その金持ちたちのビジネスというのは平時が続くことを前提に構築されている。だからさっさと国を捨ててしまうのだ。

 習近平は死期が迫ったらなりふり構わず暴走するキレた老人になるかも知れない。ただそうなる前に側近たちは周到に彼の権力を奪ってるだろう。習近平亡き後の権力者が誰になるかという水面下の戦いはすでに始まっているはずである。その後継者も同様に戦争で国土が打撃を受けることは望んでいないはずだ。

 ロシアのウクライナ侵攻で武器商人たちが大儲けしたことは間違いない。あのハイエナどもがその利益に満足せずに今度は東アジアで戦争を起こして儲けを出そうとすることもまた可能性が高い。しかし、武器は使わなくて放置していて自然に陳腐化するし、戦争が起きなくても「戦争が起こる」とアピールするだけで売れる商品である。

中国が台湾侵攻するとき、まず最初に攻略する場所は尖閣諸島である。それには台湾を2方向から攻められるようにするという意義がある。もちろんそれによって日本の自衛隊の参戦を招くことになる。政府与党はこの段階で中国国内の基地を叩くために「敵基地攻撃能力」を持つことを主張しているのだ。

 オレは「敵基地攻撃能力」よりも「敵キチ攻撃能力」の方がはるかに抑止力になると思っている。ピンポイントで習近平やプーチンと言った頭おかしい指導者、つまり「キチ○イ」を破壊する兵器である。「日本はニンジャを養成することにした」と世界にアピールして、そのニンジャが海外での破壊工作やテロを行えるし、要人暗殺の訓練も行うということになれば「そんなヤバい国と関わりたくない」ということで防衛力強化になると思うのである。

 「ニンジャの養成」と「人質外交」、この二つがオレの主張する国家防衛である。アメリカの中古兵器を購入するよりもはるかに安上がりではるかに効果のある外交戦術をまじめに主張するおかしな政治家が出てきて欲しいのである。世界の先進国がそれぞれ国家元首の家族を他国に人質として送るという古典的な方法しか、オレは世界戦争を抑止する方法を思いつかないのである。


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12月06日(火)
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