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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■新幹線開業で失われるモノとは何か?
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来春に九州新幹線が全線開業し、新大阪から鹿児島が直通で結ばれる。そして北陸新幹線も2014年度末には開業することになる。在来線の一部区間はJRから分離されて第三セクターに移管されるわけだが、はっきり言ってその経営見通しはかなり暗い。オレがいつも主張していることだが、輸送量の少ない田舎にまで新幹線を開業することよりも、在来線に高速の列車を走らせることで在来線もっと活用すべきではないのか。新幹線を建設することで在来線を赤字にしてしまうのなら、新幹線建設の借金+在来線の赤字が今後の負担としてのしかかってくる。それは新幹線開業で入ってくる利益(これも怪しいモノだが)とは比べものにならないほどでかいのである。田舎に新幹線を作るという愚行は費用対効果ということを考えれば明らかにマイナスなのだ。
北陸新幹線の並行在来線についての試算結果が出ているので朝日新聞の記事を引用しよう。
並行在来線、赤字300〜600億円 30年間見通し 2010年7月16日
2014年度末の北陸新幹線の開業に伴い、JRから経営分離される並行在来線の運営を担う第三セクターについて、県の経営委員会は15日、今後30年間の赤字額の見通しを300億〜600億円とする経営計画案をまとめた。列車の維持費や国の負担割合など調整の余地が大きいため、見通しの幅が広くなった。今後は第三セクターや県、沿線自治体、国などの調整で経営計画を詰めることになる。
並行在来線は、信越線の直江津―長野県境間と北陸線の直江津―富山県境間の計約100キロ。県や沿線自治体などでつくる第三セクターが北陸新幹線の開業に伴ってJRから経営を引き継ぐ。
経営計画案をまとめたのは「県並行在来線開業準備協議会」の経営委員会(委員長、田中辰雄・慶応大准教授)。赤字額の見通しの幅が大きくなった要因は、貨物列車が走ることで傷む線路などの補修費を国が多く負担するよう、県が国に求めていることなどが背景にある。
第三セクターは、貨物列車を運行しないため、現行制度では国の負担は50%。だが既に並行在来線を運営している青森県が85%の負担を国に求めていることから、同委員会は赤字額を試算する際、この数値も使ったという。国に認められれば、県側の負担は約170億円減る。ただ、青森県の要望は実現しておらず、県は青森県と協力して国に要望していくという。
このほか、車両維持費が安いディーゼル車にすると約60億円の軽減になるなど、試算にあたっては不確定要素があった。田中委員長はこの日の委員会後、報道陣に「我々では決められない部分が多く、幅が出た。今後は第三セクターや県、沿線自治体が共同して決めてほしい」と注文を付けた。
委員の1人で、第三セクターへの参加を保留している糸魚川市の本間政一副市長は「結果を持ち帰り、市民や議会に説明して次のステップに進みたい。うちだけ遅れるわけにはいかない」と話した。市は20日、この経営計画案などについて住民説明会を開く。(大内奏)
せっかく電化されている区間なのに、維持費削減でディーゼル車になれば速度が落ちてますます客離れが起きるだろう。本数が減ってさらに速度が落ちれば、近距離の乗客にとっては不便なだけである。
地元民にとって新幹線建設は決してよいことばかりではない。第三セクターに移管される並行在来線の赤字を負担させられるのはJRではなくて地元自治体である。それがわかっているのに田舎代議士は自分の選挙区への新幹線建設を熱心に推進しているのである。第三セクターの借金がふくらんだとき、誰がその責任を取るのか。そうしたことがきちっと検討されないままに新幹線建設は進められているのだ。
在来線の駅前商店街はたいていシャッター通りとなっている。すでにさびれてしまっているところが多いのだ。その衰退に新幹線の開業がとどめを刺す形になり、並行在来線の駅周辺はゴーストタウン化していくのである。なぜこんなことになってしまうのか。それは新幹線開業の宿命なのだ。
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07月16日(金)
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