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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ジョイントコーポを破綻させた黒幕は誰か?
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東証一部の新興不動産会社であるジョイントコーポが会社更生法を申請してからもうすぐ一ヶ月、6月19日の株価は終値2円(ー2)まで下がった。そんな値段で遊ぶのはもはやギャンブラーたちだけである。ただの遊び場になってしまったのである。なお、ジョイントの大株主だったオリックスは、その全株を市場内で6月4日に1653万株、5日に1183万株処分している。2日に9円(ー125)で寄りついたのを、3日には15円(+7)まで上げて個人投資家に期待させ、翌4日にはなんと39円までカチ上げているのである。そうして3000万株近いウンコ、いやジョイント株を個人投資家にみごとにハメこんでしまったのである。いやはやお見事である。
5月31日、オレはこの日記で新興不動産ジョイントコーポの破綻劇について書いた。その後入手した情報で明らかになったことを今回書いておきたいと思う。なぜ昨年の9月に起きた大規模なインサイダー取引に関して大手マスコミがスルーしたのか、その黒幕が誰であったのかということに関して、オレの憶測をまじえて書いてみたい。あくまでオレは入手できた資料から客観的に推測しているだけであって、ウラがとれていない情報もあることをあらかじめ明記しておきたい。さて、以下にあげたのはジョイントの大口の債権者一覧である。
▽三井住友銀行 貸出金 216億円
▽オリックス(8591) 投資残高 107億円
▽関西アーバン(8545) 貸出金 91億2100万円
未収利息 100万円
▽千葉銀(8331) 貸出金 39億9600万円
社債 10億円
▽横浜銀(8332) 貸出金 30億1700万円
▽興銀リース(8425) 営業貸付金 30億円
▽東日銀(8536) 貸出金 20億7600万円
▽清水建(1803) 手形債権 20億円
▽川田テク(3443) 手形債権等 15億9100万円
▽岐阜銀(8528) 貸出金 10億円
これを見てオレは不思議に思ったことが一つあった。それはなぜここにメインバンクであるはずのみずほコーポレート銀行が入ってないのかということである。情報が入手できるメインバンクだからこそおそらく真っ先に沈む船から脱出できたのかも知れないが、もしかしたら今回の破綻劇の先導者はみずほコーポレート銀行ではなかったのかとオレは直感的に思ったのだ。消費者金融のクレディアが破綻したのは、メインバンクの静岡銀行が過払い金の請求でつぶれる前にゼニを回収して、過払い金を踏み倒すためだった。
銀行屋のやることはいつもこうである。他の債権者を出し抜いて一刻も早くハイエナのように残った資産を取り込むのである。仁義もへったくれもない。あるのはゼニに対するあくなき欲望だけだ。そしてもしも昨年9月あのとてつもない大規模なインサイダー取引を仕掛けていたのがこうした銀行屋ならば、その資金量もそしてなぜ司直の手が入らないかも納得できるのである。まさかみずほコーポ銀行を告発するわけにもいかないだろう。証券取引等監視委員会(SEC)が告発するのはいつも小物ばかりである。こういう大がかりなことは触れないという暗黙の了解が存在するのだろう。
昨年9月に一時80円まで下がったジョイント株は、オリックスによる救済の発表で連日ストップ高を続け、9月11日には321(+80)のストップ高、そして12日も寄りつき直後から401(+80)のストップ高の気配をつけていた。400万株近い買い注文に対して、売り注文は100万ほどしかなく、そのまま張り付いて終わると思われた前場終了間際に突如約300万株の売り注文が出て一気に崩れた。インサイダー取引の本尊は100円台の安値で拾い集めた株を一気に放出したのである。インサイダーどもが入手した株の平均単価が150円で1000万株あったとすれば、250×1000万株=25億円の濡れ手に粟の利益を得たことになる。とてもそこらの個人が仕掛けられるような金額ではない。
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06月21日(日)
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