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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■静岡空港、イナカモンドリームの末路
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 たいした需要が期待できないのに次々と地方空港が建設される。神戸空港、佐賀空港、茨城空港(別名、額賀空港)、そして今年6月に開港予定の静岡空港である。神戸空港が市民の圧倒的な反対多数にもかかわらずなぜか議会では賛成多数で承認され強引に建設、しかし土地がほとんど売れずに借金2000億は市民が負担させられるということになって、単なる野次馬のオレはざまあみろと笑ってるわけだが、静岡空港のこの仰天プランにおれはあきれてしまったのである。そこまでして空港を誘致したいのかとつくづくあきれるのだ。税金をそうやってつぎ込んで、取り戻せるあてはあるのかね。

静岡空港、福岡便の搭乗率保証へ JAL支援策 02/11 09:26
 石川嘉延知事は10日の新年度予算案発表の会見で、6月4日に開港する静岡空港と福岡空港の間で日本航空(JAL)が1日3便(往復)を運航する定期便に、搭乗率保証を行う方針を明らかにした。県議会2月定例会に、保証に必要な債務負担行為の議案を提出する。
 搭乗率保証は一昨年10月にJALが静岡空港就航を表明した際、県側が約束した「総合的な運航支援策」の一環。具体的には、開港から平成21年度末までの間、福岡便の有償旅客の搭乗率が70%を下回った場合、県が片道一席当たり1万5800円の運航支援金をJALに支払う。試算では、搭乗率が1%下回ると、保証額は約3800万円になるという。
 ただし、11月末時点で実績をみて、その後の需要喚起策の在り方や、場合によって便数を見直すとしている。このほか、夜間駐機に伴う乗員の宿泊費などの経費を補助率3分の1で助成する。全国では、石川県の能登―羽田間の全日空便に搭乗率保証を行っている。
 県空港部は「福岡便は新幹線との競合がある。開港当初から1日3便もの経営資源を投入するJALのリスクを軽減させる特別な優遇策」としている。JAL広報部は「県の予算に(搭乗率保証が)盛り込まれたのは喜ばしい」と話している。

 静岡・福岡間という、田舎と田舎とを結ぶだけのローカルな路線に一日3往復もの需要があるとは思えない。確かに静岡は新幹線のぞみも止まらないというほどに軽視された県かも知れないが、それはただ単に静岡が田舎だからであり、そこに人口100万の大都市でもあれば別だが現時点でJR東海がのぞみを停車させないのは妥当だと思っている。そんな田舎、静岡県の田舎知事が「おらが県にも空港を!」と望むのはコンビニとスーパーくらいにしか出かけない主婦がポルシェに乗りたいと思うような出過ぎたことである。しかしそのイナカモンドリームがなぜか実現してしまい、茶畑をぶっつぶして空港が本当にできてしまったのである。作ってしまったからにはなんとか利用実績を上げないといけない。しかし、ただでさえ景気が悪くて航空各社が路線を削減しようとしている時に、そんな需要の少なそうな空港に新たに乗り入れようとは思わないわけだ。

 その逆風下で静岡県の石川知事が思いついた妙案とは「搭乗保証」というシロモノだったのである。証券会社が大金持ちに「損失が出たらうちで補填しますから株取引やってください」と持ちかけるように、静岡県はJALに対して「客が少なかったらうちで損失補填しますので」と持ちかけているのだ。そもそもこれは税金の使い道として正しいのだろうか。


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02月12日(木)
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