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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■待機児童をなくしてください
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 たまたま夜に見ていたテレビ番組で、日本初の24時間保育の認可保育所を運営する女性が紹介されていた。保護者の中には仕事の関係で通常の保育時間では対応できない方もいて、その場合は無認可保育所でかなり高額の保育料を払わなければならない。ところが認可保育所になると保育料がかなり安くなるのだという。月に8万円も掛かっていたのが1万円に減ったということが番組では紹介されていた。

 希望する人がすべてそうして子どもを認可保育所に預けることができるならば、子育てをしながら働く母親の負担はどれほど軽減されるだろうか。しかし、希望しても保育所の定員に空きがなくて、順番を待ってるいわゆる「待機児童」が2006年4月現在で、全国に約2万人いるという。この中にはあきらめて無認可保育所に預けた数や、保育所に預けるのをあきらめた数は含まれない。だから待機児童の実数ははるかに多いのである。少子化によって子どもの数が減ればそれだけ保育所に空きができて待機児童の問題は解消するかと思われたのだが、実際はそうではなかった。子どもを預けて働きたいという親はむしろ増えているのである。幼稚園の中には子どもが集まらずに閉園するところがかなり出ているのだが、保育所の需要は逆に増しているのだ。

 少し前の日記で、小さな子ども3人を抱えた母親が生活保護を受けていてそのもらったゼニをパチンコに使いまくり育児放棄していたことを取り上げたが、働かずにゼニだけもらえる仕組みは制度的欠陥であるとオレは思っている。もしもその母親にちゃんと仕事をしてもらって、そして3人の子どもたちは保育所で預かるということになっていれば、生活保護費を支給する必要もなく、働いていて忙しいのでパチンコに行く暇もなかったということになる。警察利権がからんでる上にパチンコ業界からの政治献金も巨額なので、今のクソ政治家どもはパチンコ屋を日本から追放する気は全くないわけで、この業界を壊滅させるためには人々のモラルを向上させ、そんな愚かな娯楽に行かせないようにしてパチンコ屋を自滅させるしかないとオレは思っている。この忌まわしい産業を消滅させる方法は唯一、教育以外にないとオレは思ってるのである。

 待機児童をなくすことは、生活保護費として支給される金額の総額を減らすことにつながるだろう。そのために必要な金額はどれくらいなのか。仮に日本中に10万人の待機児童が存在するとして、そのすべてがやむなく無認可保育所に通ってるとする。一人当たり年間100万円の保育料がかかるとすると、総額で1000億円である。もっとも国が認可保育所を増やしていけば、今まで無認可保育所に入っていた子どもたちも認可保育所にシフトするだろうから、費用はもっとかかることになるだろう。それでもせいぜい3000〜4000億円程度であろう。たったそれくらいのゼニで、働くために子どもを預けたくても預けられないという問題はあっさりと解決するのである。

 例えば東京都には独自の制度で「認証保育所」というのがある。設置基準が厳しい認可保育所よりも緩和された基準で設置しやすくする一方で、13時間以上の保育や0歳児保育などを行って都民のニーズに応えているのである。この仕組みによって東京都は待機児童の問題に対処してるのだ。もちろんまだ完全になくせたではないが。こうした工夫を全国に広げるとともに、保育料が安くなるように施設に公的補助を出せばいいのである。東京都の認証保育所にはA型(駅前基本型)とB型(小規模、家庭的保育所)の2種類があって、利用者のニーズに応えているのである。なぜこんな制度を全国規模で広げられないのか。


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01月12日(月)
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