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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■偽造プリペイドカードを作ったのは誰だ?
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紙幣を偽造するのはなかなか困難である。北朝鮮みたいに偽のドル札を作ってしまう国家もあるが、ドルみたいな粗悪な紙質の紙幣だから偽造できるのであり、日本円の紙幣の偽造はかなり困難である。しかし、もっと簡単に偽造できるものがある。それがプリペイドカードである。関西では「スルットKANSAI」という私鉄と地下鉄で使用できる磁気を用いたプリペイドカードがある。Suica・ICOCA・PiTaPa・SMART ICOCAなどはICカード系である。なぜこの2種類を分けたかというと、ICカードは偽造が困難だが、磁気カードは比較的たやすく偽造できるからである。だからこういう事件が起きるのである。
大阪市交通局の乗車カード 偽造19枚見つかる2008年12月29日23時5分
大阪市交通局は29日、プリペイドカード式の乗車券「レインボーカード」の偽造カードが19枚見つかったと発表した。いずれも額面は5千円。26〜29日に大阪市内などの計9駅に持ち込まれ、正規のカードに交換されていた。同カードの偽造が発覚したのは初めて。
レインボーカードは市交通局が発行する磁気カードで、関西の私鉄でも使える。市交通局によると、28日午後8時ごろ、地下鉄梅田駅に「私鉄の券売機で切符を買えなかった」と若い女性から申し出があり、不良カードと判断して新しいカードと交換した。その後、カードの字体などが正規のカードと異なることに駅員が気づいたという。その後、大阪市、京都市、奈良県香芝市にある大阪市営地下鉄、阪急、近鉄の計9駅からも偽造カードが見つかった。図柄はすべて地下鉄の路線図で、正規のカードの磁気情報を抜き出し、複製した可能性が高いという。同カードの07年度の販売枚数は約700万枚。
今回見つかったのは19枚ということである。19×5000円=95000円である。こんな少額の利益で偽造者たちが満足するだろうか。これだけしか利益がないなら、そのために用意した機材などのコストを下回ることになる。だから絶対にこの偽造カードの総数が19枚ということはありえないとオレは思うのである。そして見つかった場所が広範囲に散らばってることもまたその可能性を高める。犯行グループはバレないように周到に広範囲でそのカードを使用しているのに違いないとオレは予想するのだ。
デジタル情報はコピーされることで全く同一のものが複製できることになる。今回発見されたものはカードの字体などが異なるからわかったということだが、もしも字体が異ならないように精巧に作られていたらどうだったのか。本当に偽造カードはすべてチェックされていたのか。見つからずにすでに使われたカードもいっぱいあるはずである。少なくとも「するっとKANSAIカード」が偽造された事件は今回が初めてであり、駅員の側に「偽造カードが存在するかも」という想定は最初からなかったのである。また、自動改札機が読み取るのはおそらく磁気情報だけであり、カードの図柄まで見ているわけではない。だったらなおのこと、他の偽造カードは見つかっていない可能性が高いのである。このカードがばれたきっかけは駅員がカードを実際に確かめたからであり、駅員の目に触れない自動改札通過時にバレる可能性はなかったということになる。偽造カードが機械しかだませないということを裏返せば、機械だけなら確実にだませるということに他ならない。
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12月30日(火)
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