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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■賞味期限切れでもいいじゃないか!
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わが家では賞味期限切れの食品がよく発生する。妻が買い込んだ大量の食品の多くが放置されそのまま存在を忘れられているからである。それを時折発掘しては処理するのがオレの役目なのである。少しくらい賞味期限を過ぎていたからといきなりその食品が食えなくなるということはなく、多少風味は落ちるかも知れないが十分食べられるからである。ところが神経質な人は「賞味期限切れ」というだけであっさりと捨てるかも知れない。特にそれを販売する側としてはそんな古い商品が存在するだけで問題視されるわけで、スーパーの店頭から撤去された賞味期限切れの売れ残りの商品はいったいどうなるのだろうかとオレは思っていたのである。
もちろん「品質には問題ない」ということでその商品を再度出荷していた不心得者の企業が次々と発覚して、社会的に制裁を受けるということがあった。いわゆる食品偽装問題である。ただ、その再出荷品のほとんどは全く消費者には気づかれずにおいしく食べられていたのである。だったら別にいいじゃないかと思っていた不心得者たちも多かっただろう。
そんな卑怯な方法をとらずに堂々と「これは賞味期限切れだ!」と公表して販売したらどうなるのか。そんな開き直り商法で客に人気のスーパーが存在したのである。読売新聞の記事を引用しよう。
捨てるのモッタイナイ!賞味期限切れ品、スーパーで格安販売
賞味期限が切れて2年が過ぎた炭酸飲料が10円、1年過ぎたチューブ入り調味料は38円――。東京都江東区の食品スーパーが、「モッタイナイ商品」と称して賞味期限切れの格安商品を専用コーナーに陳列している。
保健所から指導を受けても、「まだ食べられるものを捨てる方がおかしい。今の日本人は無駄をしすぎ」と撤去を拒否。「期限切れ」と明示しているので、日本農林規格(JAS)法違反には問えないという。
この店は同区亀戸の「サンケイスーパー」。経営者の水野二三雄さん(76)によると、賞味期限切れの商品専用のコーナーは4、5年前、店舗の2階奥に設置した。
1畳ほどのスペースには、ケニアの女性環境活動家でノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんの名前と共に「平和賞バンザイ モッタイナイ商品棚」と記された看板が掲げられる。「期限切れ品」「試飲済みです。風味OK」と添え書きもある。
置かれているのは2006年11月が賞味期限の紅茶パックや炭酸飲料など。半年〜1年以上経過したジュース類や缶詰、生産が終了した商品も。大半は100円未満で売られ、06年10月が期限のどくだみ茶は98円だった。
◆食品廃棄は「犯罪に等しい」、保健所は弱り顔◆
水野さんによれば、いずれも正規に仕入れたが、売れ残ってしまった商品。本人が味見もし、品質に問題がないことを確認しているという。水野さんは、「戦時中は落ちているものも食べた。今の日本人はまだ食べられる食品を大量に廃棄しているが、犯罪に等しい行為」と話す。
だが、各メーカーは取材に対し、「ブランドイメージに傷がつく」と困惑している。
厚生労働省や農林水産省によると、細菌類の検出や健康被害がなければ食品衛生法には触れず、賞味期限を偽装していなければJAS法上も問題ないという。
区保健所は度々、文書や口頭で撤去を指導してきたが、店側は従わなかった。同保健所は「品質がすぐ落ちるわけではないが、2年オーバーは想定外。商売人としてのモラルに訴えるしかない」と弱り顔だ。
激安スーパーで知られる同店は地元では人気で、「数日ならまだしも、2年とは……」と驚く女性客(57)も、「安いから文句は言えない」と苦笑い。常連客という別の女性(56)は「買う側の責任で判断すればいい。食べる物にも困っている人なら背に腹は代えられないと思う」と話していた。(2008年12月5日14時36分 読売新聞)
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12月06日(土)
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