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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■自由にタバコが吸える高校があった!
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ルールに従わない高校生を学校側はどうやって指導すればいいのか。修学旅行の時に生徒が集団万引きする学校があったり、校舎内で隠れて喫煙して火事になりかけたり、馬鹿のやることは我々真っ当な人間からは想像もつかないようなことが多い。そんなヤツは最初から入学させなかったら指導も楽なのだが、そうすると人権派の弁護士とかが「学力は基準を満たしてるのになぜ合格させないのか!」とくるのである。入学試験の偏差値の低い高校ではその基準自体が恐ろしく低いことをどうやらその弁護士は知らないのだろう。定員割れしてるような学校はどんなに学力の低い生徒でも入学させないといけないのだろうか。公立高校が公費で運営されてることを思えば、全くやる気のない生徒まで公立高校が面倒を見ていることはどう考えてもおかしいとオレは思うのだが。
そうした問題児たちが仮に入学してきたとしても、どの高校でもルールを守らない生徒に対して停学や退学などの処分が行われるわけで、全く勉強しなかったら試験でも点数が取れずに留年ということになるだろう。そういう状況の中で不登校になってしまったり中退したりする生徒も多数出るわけだが、逆にそうして不登校や中退になった高校生たちを全国から受け入れる高校も存在するのである。そのジャンルでは北星学園余市高校が先駆者として名高いが、同様のコンセプトでスタートした全寮制の私立黄柳野(つげの)高校というところが愛知県新城市に1995年に開校していたのである。もともと問題を抱えた生徒ばかりが入学してくるだけに先生方の苦労も大変なものだっただろう。
喫煙の習慣は麻薬みたいなものである。すでにカラダがニコチンを求めるようになってしまっているわけで、教師がいくら「吸うな!」と指導したところで生徒は隠れて吸うだろう。それを摘発した学校側の対処としては停学などの処分を与えることになる。ところがその件数があまりに多くてもはや処分が追いつかないようになればどうすればいいのか。そんなひどい実態の学校にオレは勤務したことがないので想像もつかないのだが、なんとそこで黄柳野(つげの)高校では「ルール違反を黙認」するという方針を打ち出したのである。「喫煙は決められた場所でフリーパス」という高校にあるまじき対処をこの高校では実行したのである。毎日新聞の記事を引用しよう。
黄柳野高:学生寮に喫煙室 県条例違反容疑で捜索 愛知
愛知県新城市の私立黄柳野(つげの)高校が学生寮に喫煙室を設置したとして、県警少年課が県青少年保護育成条例違反(喫煙場所の提供)容疑で同校を家宅捜索していたことが分かった。同校は「禁煙指導室であり、喫煙室ではない」としているが、生徒の喫煙を黙認していた。県警は教職員らから事情聴取し、容疑が固まり次第、書類送検する。
家宅捜索は29日に行われ、県警は灰皿などを押収した。
同校によると、喫煙室は「禁煙指導室」との呼称で07年4月、4棟ある男子寮に1室ずつ設置された。同校では同年1月、女子寮で、たばこが原因とみられるぼやが発生。「隠れて山林でたばこを吸って山火事になったら周囲に迷惑をかける」などの理由から寮に喫煙場所を設けた。「禁煙させることが目的」とされるが、常に開放された状態で、生徒は自由に出入りし喫煙していたという。押収された灰皿について同校は「生徒が用意した。学校は置いていない」と釈明している。女子寮(1棟)については生徒が外に喫煙所を設けていたという。
同校は禁煙指導室を閉鎖する方針で、1日の全校集会を開いて生徒に経緯を説明する。辻田一成校長は「苦しい選択だったが、喫煙を容認していると受け止められても仕方がない。来年度から喫煙する生徒は入学させないつもりだ」と話している。
同校は95年開校。全寮制で生徒数231人。不登校の生徒や中退者を全国から受け入れている。【加藤新市、福島祥】
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12月01日(月)
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