ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ODA(政府開発援助)の本質とは何か?
なぜODAなんかが必要なのだろうか。先進国が「援助」の美名の下に貧しい発展途上国にゼニを恵んでやるこの傲慢な仕組みはなぜ存在するのだろうか。ODAの金額をへらせとか、中国にODAを与えることがけしからんとかいう議論はあっても、こいつがいったいどんな性格のものなのかということはこれまであまり議論されたことを聞かない。それでオレがいつもの調子で乱暴にこの本質を語ろうと思っている。
国が国を援助するなんてナンセンスなことがなぜ必要なのか。国とはそもそも自立した存在であり、自立し得ないのならその地域は国を名乗る必要はない。他国の領土の一部として組み込まれていればいいのだ。国家とはその国の国民の生命に対して責任を負う巨大なシステムである。もっとも国家が常に正しいと言うことはなく時に暴走することでとんでもない犠牲を出していることもあるのだが。
かつて、国とはすべて自立した存在であった。それは江戸時代の藩を考えてみればいい。あの時代、それぞれの藩は食料をほぼ自給しつつ、藩ごとに独立国のように振る舞っていたのではないか。食糧を自給できないのは米がとれない松前藩くらいで、他はみんな領民を喰わせることは最低限できたのである。(もっとも領民の食い扶持まで搾取してしまって多くの餓死者を出した藩もないわけではないか)
アジアアフリカの諸国だってそうだ。自分たちの国で喰うモノは基本的に自分たちで作り出していたわけで、どこもおしなべて農業国だった。それを喰えなくしたのは誰なのか。それはアフリカから大量の奴隷を運び出したアメリカやヨーロッパの連中のせいだろう。屈強な働き手を拉致されて奪われることで、アフリカの農業はたちまち壊滅した。自分たちの主食を作れなくなった彼らはアメリカやヨーロッパ産の小麦を食わざるを得なくなる。植民地で栽培するモノは宗主国であるイギリスが自由に決める・・・というわけで、アフリカではコーヒーやゴムやカカオの栽培のために、自分たちの食い物を作る権利まで奪われてしまったのだ。
なぜアジアやアフリカの諸国が自立できないか。それは自立できないのではなくて、かつで自立できていたのにその仕組みを誰かがぶっつぶしたからである。まあそんな状況はイラク戦争後のバグダットも同じである。そしてぶっつぶした張本人の側の国が「ODAの増額」などということを政治的プロパガンダとして掲げているわけだ。利用されるだけ利用され尽くして、いらなくなればボロぞうきんのように捨てられるのだ。ひどい話じゃないか。
今存在する多くの「貧しい国」はもともと西欧諸国の植民地であったわけで、それらの国が貧しいのならすべて宗主国の責任である。しかし、その貧しさの本質はいったい何なのだろうか。彼らをそこまでも貧しくしたのはいったい誰なのか。
いや、貧しくてもいい。一日1ドル以下で生活していても、それで食えるのならいい。もともとそれらの国には西欧型の商品経済は存在していなかったわけで、商品経済の存在しない土地では一日の生活費が1ドルあるかないかなんてどうでもいい話である。昔の農村ではゼニなんか持たなくても生活は可能だったんだ。必要なモノはほとんど自分で作り出せたり手に入れたりした。一日に1ドルも使わないというのは究極のエコ生活である。そのどこがいけないのか。どうしてそんな立派な生活をわざわざ破壊して、そこに商品経済を無理矢理に浸透させ、そんな馬鹿げた文化の破壊を「グローバル化」などと呼ばせているのが今の国際社会じゃないのか。アメリカが押しつけてくるのはそういうことだろう。
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12月17日(月)
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