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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■世界金融恐慌について考える
 米国発のサブプライムローンの問題に端を発した世界金融恐慌だが、オレはどんな形で決着がつくのかずっと考えていたのである。アメリカはあの世界恐慌を乗り切るのにニューディール政策というのをやって、公共投資をじゃんじゃん行うことで雇用を回復させ、景気を立て直したという実績がある。もっともそんな手法は今の経済には通用しないし、新幹線やダムを造って景気がよくなると信じてるのはイナカモンドリームにとりつかれた田舎議員どもだけだろう。そういう借金がますます国家の財政を硬直させて破局への階段を上ることになるというのが事実で、それを認めたくない方々がまだ政府与党にはたくさんいるようだがいずれ政界引退するだろう。

 ドル安、原油高、景気悪化、住宅価格下落という要因が重なったところに発生したこの金融恐慌、製造業が壊滅した後のアメリカの主産業は今や金融業である。その金融業(というよりは世界の富を根こそぎアメリカに持ってくるためのイカサマ賭博)が、イカサマをし損ねて破綻しだしたのが今回のサブプライム問題なのだ。

 これ以上ドル安が進むとどうなるのか・・・そんなことをされたら困るのは世界の富豪たちである。なぜならその資産はドル建てであることが多いからだ。ドルに換えて投資されているその資産はドル安の直撃を受ける。巨額のオイルマネーもドルに換えられて金融市場で運用されているわけであり、そのドルの価値が下がると言うことは富豪たちの富が減ってしまうことである。この世は金持ちたちに都合よく回っているという普遍的真理を思えば、これ以上のドル安は容認しがたいということだったのだろうか。1ドル=107円台を底値にしてドルは急激に反発してきた。オレにとって全く納得いかないのは、アメリカが利下げを予定してるのにも関わらずドルが上がることだ。利下げはその通貨の価値を失わせるわけで普通ならドル安要因である。それなのになぜドルが上がり始めたのか。それはこの相場がイカサマだからである。

 利下げの報道があればNY市場の株価は上昇する。アメリカの株高はドルで投資してる人たちにとっては追い風となる。この利下げの報道はこの秋になってからかなり頻繁に話題になった。「利下げ」に関する話がアメリカで話題になるたびにNY株価は上昇した。

 しかし、利下げには限界がある。0%以下の金利、つまり借りたらお金がもらえるなどという馬鹿げたことは起きないわけで、これ以上の利下げはそれほどの効果をもうもたらさないだろう。そうなると全く別のネタが必要になってくるわけだ。それがたとえばアブダビ金融庁のシティグループへの資金供給の話だったのである。

 アメリカはもう一つイカサマを繰り出してきた。それはサブプライムローンの借り主が払わないといけない利息を軽減するために、3年目以降は予定通では上昇するはずだったローン金利を借りた時点のままで凍結させるという方法である。いわば現代版徳政令である。これによって破綻を防ぐ・・・ことは無理だがとりあえず先送りはできる。その方針に大手金融機関がすでに合意してるという。だったら普通のローンと同じじゃないか。信用力の低い借り主にも普通のローンを貸しまくれば破綻したときの被害がますます大きくなるじゃないか・・・とつっこみたくなるのだが、とにかくこの現代版徳政令を出さなければいけないほどアメリカでは事態が深刻なんだろう。

 いつになったらアメリカの大手銀行の中に破綻するところがでるのだろうかと、野次馬根性満点のオレはいつも報道が気になってるのだが、奴らの姑息なところはサブプライムローンを含んだやばい金融商品をさっさとヨーロッパや日本の金融機関に売却してしまっているということである。そんなものがいずれ無価値になるということをわかった上で世界に売りさばいた詐欺国家なのである。その詐欺国家が繰り出してきたウルトラCの金融機関救済策(決してサブプライムローンの借り主、いわゆる低所得者たちの救済策ではない。)が今回の落としどころになるのだろうか。


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12月01日(土)
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