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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■わたしもママが迎えに来るんだから・・・
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浅田次郎の短編集「鉄道員(ぽっぽや)」に「角筈にて」という作品が収録されている。これは父親に捨てられた子どもの物語である。もしかしたらお父さんは自分を捨てたのじゃないかとうすうすは感じつつも、「帰ってくる」と信じることでそれを打ち消そうとして、深夜まで待ち続ける。バス停の前の道路一杯に蝋石で絵を描きながら待つのだ。「鉄道員」もすぐれた作品だが、オレはこの「角筈にて」にもっとも感動し、不覚にも泣いてしまったのである。
子どもを虐待する親もいれば、放置する親もいる。しかし、捨ててしまう行為に比べればまだマシなのかも知れない。どんなひどい親であってもいないよりは居てくれた方がいい。虐待事件が起きるたびに、こんなひどい親なら居ない方がいいとよく言われる。しかし、そんなひどい親であってもその子にとってはかけがえのない唯一の親なのだ。この世で唯一の血を分けた肉親なのだ。その親から捨てられるということはどれほど悲しいことだろうか。アサヒコムから以下の記事を引用する。
5歳と4歳の姉妹、無認可保育園で2年間生活 北九州2007年09月21日21時19分
北九州市内の無認可保育園に預けられた5歳と4歳の姉妹2人が、両親の育児放棄がきっかけで約2年間にわたり園で生活していたことが21日、明らかになった。匿名の通報を受けた市が18日に園を立ち入り調査し、姉妹を市の施設に一時保護した。園長は「自分の子どものような感じになって手放せなかった」などと話している。市は、園の対応が児童福祉法(要保護児童発見者の通告義務)違反にあたるとみて調べている。
姉妹が暮らしていたのは同市小倉北区砂津2丁目の砂津保育園。82年に開設され、姉妹を含め13人を24時間保育で預かっていた。
市などによると、05年春から20代の母親が姉妹を園に預けるようになり、当初は送迎していたが、同年10月ごろに預けたまま連絡が途絶えた。一方、離婚したという20代の父親は園を2度訪ねてきた。同年秋ごろの2度目の訪問の際には、姉妹の寝顔を見て涙を流していたが、その後は連絡がなかった。園は保育料は受け取らないまま姉妹を預かり続けた。2人の健康状態はおおむね良好という。
21日に記者会見した佐藤良子園長(65)は「施設にはやりたくないという思いと、涙を流す父親を見て、迎えに来てくれるという確信があった」と説明。さらに「うちの子になったような感覚で、養子にしたいという気持ちもあった」と語った。
市は「虐待が行われているのではないか」という別の通報で8月10日にも園を調査。身体的虐待はなかったが、園は「長期滞在児はいない」と虚偽の回答をしていた。佐藤園長は、それ以前の定期調査の際も同様に回答していたことから、「今さら言い出しにくかった」と釈明している。
市が姉妹の両親を見つけて事情を聴いたところ、母親は「借金で昼も夜も働いて体を壊し、父親に引き取りを依頼した。子どもたちに申し訳ない」、父親は「働いて迎えに行けるようになればと思っていた」と話したという。
同園をめぐっては96年にも、当時2歳と5歳の男児2人を2〜4年間滞在させていたことが判明。市が改善を指導したという。児童福祉法や厚生労働省の通知は、長期滞在児がいる場合には行政機関に報告することを保育施設に求めている。市は同園の問題点を調べたうえで指導を検討する。
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09月23日(日)
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