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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■野球に誤審は付きものである
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 佐賀北の優勝で幕を閉じた夏の高校野球だが、敗れた広陵高校の監督はあの逆転満塁ホームランの前の押し出し四球となった一球を「あれはストライクだった」と抗議したという。試合を見ていた多くの人が、その一球が実はストライクであったことを認めているし、その場面の動画はネット上にいくらでもUPされていてオレも確認した。あれは紛れもなくストライクだと思う。試合の流れを左右したあの押し出し四球は、実は主審の誤審だったのである。

 きわどいコースどころか、明らかなストライクでさえもボールにされてしまう。そうなるともう投げるところはど真ん中しかない・・・広陵の野村投手がそういうあきらめの境地になったかどうかはオレにはわからない。しかし、直前の誤審が彼の精神状態に大きなプレッシャーを与え、その結果絶好球を投じてしまったためにホームランを打たれてしまったとすれば、まさにその誤審は勝敗を決める一球だったわけだ。

 しかし、そもそも野球というスポーツに完璧なジャッジなどあるのか。人間が判定する以上そこには正確さなどを求めてはならないのではないか。オレはそんなことも思うのである。過去にどれほど多くのドラマがミスジャッジによって生まれてきただろうか。オレはいくらでもそうした場面を思い出すことができる。

 まだ広沢が巨人のレフトを守っていた頃だから1990年代半ばだろうか。レフトフライで3塁ランナーの桧山進次郎がタッチアップしてホームを踏んだ後、広沢のへろへろ玉の返球がミットに入ってタッチ、明らかなセーフだったが主審はアウトを宣告した。ベースを踏んで一呼吸あってからタッチ、それでアウトである。間一髪のプレーでもないのにアウトなので、オレは桧山が本塁ベースを踏み忘れたか離塁が早かったかどちらかだったのかと思ったくらいだ、そんなひどいジャッジがこれまで無数に繰り返され、それでもアウトセーフの判定やストライクボールの判定には決して文句を言えない、それが野球の世界の絶対の掟として君臨してきたのだ。あのとき怒った桧山は審判を突いて退場させられたのじゃなかったかな。

なぜ王・長島を擁した巨人がV9を達成できたのか。オレはその理由の一つとして、あの頃のプロ野球が審判と読売が組んだイカサマショーだったからだと思っている。長嶋が豪快にスイングしていてもなぜか空振りではなかったり、王が見逃すくらいだからボールに違いないという「王ボール」があったりしたのだ。阪神のエースだった村山実が審判のボールの判定に涙ながらに抗議したことがある。「オレは命を賭けて野球をやってる!」彼の怒りはその命を賭けて投げたストライクをボールと判定されたことから来る怒りだった。巨人びいきの判定を下す審判は「ジャンパイア」と呼ばれ、時代はかなり下るが渡田審判が主審をした巨人戦で巨人の勝率8割というみごとなまでのゲームコントロールを行ったという話まである。(いくらなんでもそれは誇張のような気もするが)

 ビデオ撮影が可能な今ならいくらでもそうした機材を用いて正確な判定をすることが可能である。大相撲のような伝統芸能までもが微妙な判定にビデオを導入しているのである。相撲なんかよりもはるかに近代的なスポーツのはずの野球でなぜそうしたハイテクが導入されないのか。ジャッジの機械的な公平さを求めないのか。それは野球という競技が誤審も含めて野球だからである。人間が判定するということによって起きるさまざまなまちがいや不条理、それによって勝敗が左右されることの面白さこそが野球の醍醐味の一つなのだ。


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08月28日(火)
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