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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■大阪維新共和国
維新議員の街での活動はとても目立つ。朝の通勤時の駅立ちは必須である。そもそも維新の会は体育会的なノリの組織なので、この朝立ちをどれだけやったかというのはいかに活動に熱心かという物差しになる。駅で通勤の人の妨害をして通路の真ん中に立ちはだかったり、逃げる人にむりやりビラを押しつけようとしている黄緑色の人が維新議員やその運動員である。また維新の幹部議員には元自民党の世襲議員が多く、後援会組織などはそのまま引き継いでいてドブ板式の地域密着型選挙運動ができることも強みである。大阪に古くから居住する人達をそうやって囲い込みつつ、都心部のファミリー層には「教育に力を入れる(嘘)」「子育て支援{嘘)」を訴えて支持を求めるのである。
この「維新共和国」で維新以外の政党が活動を行うことはきわめて困難である。公明党は幹部が馬鹿すぎて話にならない。本来なら自民党と連携して維新勢力と戦わないといけなかったのに、衆院選で協力してくれるというエサに釣られて維新と野合して与党になり、結果的に維新の大阪支配に協力することとなった。単独過半数を確保して公明党なしで支配できるようになった今、馬場代表は「公明党との関係はリセット」と宣言した。利用価値のなくなった公明党はポイ捨てされたのである。都構想の住民投票などでも公明党は維新に協力してきたわけで、まあていよく利用されただけのことだ。幹部が馬鹿だからこういうことになるのである。
自民党は大阪を見捨てた。これは間違いない。維新の会は自民党の中でも安倍晋三や菅義偉と近かった。結党時には安倍晋三を盟主に仰ぐ案まであったのだ。維新は実質自民党スガ派みたいなものだから、大阪で自民党を守る必要など全くない。自党の分派が勢力を伸ばすのは自民党にとって何の問題もないし、むしろ反自民の票が他党に流れるくらいなら維新で拾ってもらった方が好都合なのである。改憲で対立すれば、自民は公明党を切り捨てて維新と連立政権を作るかも知れない。利権体質という点で維新と自民党は親和性が高いからである。まあゼニを巡った争いは起きるだろうが、それは自民党内でも過去にあったことである。
大阪維新共和国で他党は衰退するしかない。公明党はほそぼそと命脈を保てそうだが、立憲や共産党の議員の生殺与奪の権はもはや維新に握られている。選挙区の定数を減らされたらそれでアウトである。
大阪府知事選挙で吉村を倒すためには、その戦いにどんな意味があるのかというキーワードが必要だった。谷口真由美もたつみコータローもそれを示せなかったから敗れたのである。おそらく二人ともオレがここで書いてるようなレベルでは維新の本質を理解できていなかったのだろう。維新の邪悪さを全く分かってなかったのだ。
立ち位置的に反維新の戦いを挑めるのは「れいわ新選組」「共産党」しかない。大石あきこさんは明確に「反維新」の立場を打ち出しておられる。大阪の数少ない反維新勢力を集めて共産党かれいわ新選組に一本化すれば、かろうじて参議院の議席を取れる程度だろう。自民党や立憲民主党ではもはや維新とは戦えない。
オレは今後の「反維新」の戦いをどうするのかある意味悩んでいる。だまされて吉村に投票する人達、選挙にも行かない無関心な人達が多数派の大阪でオレが思うのは「そんなアホどもはもう見捨てればいい」ということである。自分もさっさとこの維新共和国を見捨てれば楽である。ただオレには維新というこの「人類の敵」レベルのカルト集団と戦わなければならないという使命感もある。それは少数ながらもオレと一緒に戦ってくれる人が存在するからである。オレはそういう仲間を見捨てるわけにはいかないのである。雨の中、靫公園から難波までの「カジノ反対」のデモ行進を一緒に歩いてくれた仲間と一緒に頑張りたいのである。大阪をあきらめたくはないのだ。戦いを終わらせたくはないのだ。
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04月11日(火)
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