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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■維新信者集会潜入レポート
前任者をdisることも忘れない。大阪市の中学校には給食が全くなかった(嘘)とか、平松市長は小中学校にエアコン設置する代わりにヘチマやゴーヤを植えさせたとか、笑いを取るための定番のネタである。ちなみにエアコン設置は平松市政のもとで設置が決定し市議会で予算案が可決された。橋下が市長の時に実際の設置工事が行われそれを吉村は「維新の成果」であると語っているわけで、前任者のやったことまで自分たちの手柄に付け替えて自慢する、いわゆる「盗んだモノに自分の名前を書く」行為である。もちろん信者達にはそんなからくりはわからない。「橋下スゲー、吉村スゲー、平松ゴミ」という結論になるわけだ。本当に悪質そのものである。
吉村知事は大阪市の職員にはスーツ代が支給されていたこともここで持ち出し。いかに厚遇されていたかをアピールした。地下鉄の売店もなんかわけのわからない天下りの会社がやっていた。そういう仕組みをなくしたと強調した。このスーツ代支給を廃止したのは実は2005年のことであり、その時は関市長である。もちろん会場の人達はそんなこと知らないのでやっぱり「橋下スゲー、吉村スゲー、平松ゴミ」となるわけだ。
維新の目玉政策である「教育の無償化」の宣伝も忘れない。行きたい学校に行けるようになるということを強調し、お金の掛かる医学部も大阪公立大で無償で行けるようになるということをアピールした。いやそもそも私大医学部のこととハム大の無償化のことはここで結びつかないだろう。現行の無償化の仕組みがさまざまな制約があるものであることには全く触れず、成果のみを強調し、公立高校がじゃんじゃん潰されていく事実はひとことも言わなかった。平野区にある平野高校もなくなるわけで、聴衆の中には近くて通いやすいそこに子を進学させようと思っていた人もいるはずだ。なんとも思わないのだろうか。
吉村のスピーチが終わると質疑応答のコーナーになった。オレは手を上げて嘘に突っ込もうと思ったが、いくら手を上げても当ててもらえない。指名された人は質問というよりは吉村を賛美し、維新の会への期待を語るヨイショコメントしかしない。もしかしたらこういう人達は仕込みというかサクラかも知れない。そのうち質疑応答のコーナーは終わってしまった。最後の一人のところで私は指名されずになんか変なおっちゃんが当たり、行政には関係ない国政のことを語っていた。
そうそう、吉村は改憲のことについて触れていて、「自民党は改憲できるのにやる気が無い。改憲勢力で2/3の議席があるのになにもしない」と自民を攻撃していた。これは国政選挙向けの信者へのアピールだろう。ついでに9条擁護の共産党を党名は出さずにけなしていた。
そしてカジノIRの話も少しだけめんどくさそうに話した。「カジノカジノって言いますけど、これはIRなんですよ。商業施設、会議場、劇場、ホテル、そうしたエンタテイメントの施設なんですよ。しかもこの土地は負の遺産、テクノポート計画をぶち上げ、オリンピックの誘致では府市の協力ができずに失敗、地下鉄テクノポート線は途中までトンネルを掘って放置、負の遺産なんです。そこを魅力的なものにしようという計画なんです。カジノはマイナンバーカードを提示して入場料6000円払わないと入れません。映画みたいにイタリアのマフィアが仕切ってるようなものではないんです。」ということだった。計画よりも大幅に縮小されたその土地に、そんなにたくさんのものがてんこ盛りに入るのかねとオレは疑問に思ったのである。
この信者達が維新真理教から抜け出すことはないだろう。彼らは狂信的に維新を盲進し、周囲にも維新への投票を勧める。この洗脳集会こそが維新の選挙での強さの秘密である。年配の人が多く、会場に来ている人達は「必ず維新に投票する岩盤層」であるとオレには感じられたのである。「維新の会は大阪を改革してよくしていってくれる」とそこで宣伝されている信者向けスピーチの内容を100%そのまま受け止めているわけだ。
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03月08日(水)
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