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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■あれから15年〜私たちの生活を返してください
破壊された地域社会は多くの独居老人を生み出した。今ももとの街に帰れずに多くの老人が災害復興住宅に住む。そこでは年に数十件の孤独死が発生する。近所の誰とも交流がなく、死後数ヶ月してから発見されるケースも多いという。神戸市の行った震災復興はきれいな街並みという入れ物を再建することしか考えてなかったからである。そんなものよりも住民が望んでいたのは「元通りの生活」であり「今までと同じ人間関係」だったのだ。ゼニをバラマキながらそれを破壊していったのが神戸市の行った地上げではないのか。その地上げは失敗し、多くの土地が売れ残りテナントは空き家だらけとなった。借金は最終的には神戸市民が負担することになる。多くのゼニをかけたのに住民を幸福にするどころか却って不幸にしたのである。
高層ビルなどいらなかったのだ。できるだけ再建にはゼニを掛けず、取り戻すのは粗末な店舗や工場でよかったのだ。だったら家賃も高くならない。その小さな商売を再開するための最小限のきっかけを国や神戸市が補助すれば良かったのだ。家賃が月5万円なら払えても50万円ならとても払えない。老夫婦だけの店がどうして数十年ものローンを組んで店を再建できるだろうか。自分たちの寿命が尽きるまであと十年だけでも今のままの商売ができるように・・・そんな住民たちの願いがどうして通じなかったのか。
震災によって街は破壊された。しかし住民の心まで破壊されることはなかった。あのときがれきの山の前で多くの人々が再建を誓ったはずだ。しかし神戸市はその住民たちの願いを踏みにじって無機質のコンクリートの街を建設し、そこに旧住民が住めないようにしてしまった。返せないような借金を背負わせた。苦しい生活の中で人々は心まで荒廃していったのだ。最初に破壊したのは震災だった。しかし神戸市はその後15年かけて住民の生活を破壊し続けたのである。どちらがより残酷なことであったのかはあきらかだろう。しかし行政側の罪が追求されることはない。地上げのどさくさにあぶく銭を得た市の幹部たちもとっくに高額の退職金をもらって悠々自適だろう。復興事業の利権にむらがった議員たちも莫大な不当利得を得たはずだ。その破壊のしめくくりが飛行機のろくに飛ばない神戸空港だったのだ。どうやって市民は積み重なった借金を返すのだろうか。オレは神戸市が夕張に続いて破産自治体になるような気がするのである。
過去日記
2008年01月17日(木) あれから13年〜阪神大震災が奪ったもの
2007年01月17日(水) あれから12年〜失われたものは何か
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01月17日(日)
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