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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■ライブドアが暴落したのは誰のせいなのか?
 なぜライブドアは暴落したのか。逮捕というニュースが出たときにろくに堀江貴文社長の弁明も聞かず、一方的に上場廃止を決めた東証の責任は重い。なぜそんなときだけ決断が早いのか。責任者はそれだけではない。ライブドア本体が買収した会社であるセシールやライブドアオート、ダイナシティなどの関連会社も一蓮托生扱いして信用取引の掛け目をみんな0%にしたマネックス証券の松本大、こいつの責任も実に重い。堀江逮捕のニュースだけではライブドアの株は下げ止まってた。そこに松本大がよけいなことを決めるものだから関連株もみんなストップ安してしまい、持ち株の値下がりで信用取引の担保不足になった個人投資家がなりふり構わず売りに入ったからあの暴落劇が起きたのである。この訴訟で訴えるべき相手は堀江貴文氏ではなくて、東証と松本大である。あの時もっとも株価に影響を与えた松本大個人が訴訟の相手にふさわしいとオレは思っているぜ。

 ライブドアは東証から退場させられたが、日興コーディアルは生き残った。シティは結局日興を手放すことになったがそれでも三井住友は5000億円の値を提示した。それだけの価値が認められているのである。同じように粉飾決算を行いながら一方の株主は安泰なのに、もう一方の株主は全財産を奪われた。この不公平さはなぜだ。日興コーディアルを救うのならば、個人投資家保護という観点でライブドアも同様に救済して、公益資金を導入して大損した個人投資家を救うべきじゃないのか。それがむちゃだと言うのなら、なぜ日興コーディアルは超法規的措置でお咎めなしとなったのか。大きすぎてつぶせないということなんだろうか。単純に株主の人数ならば、一株単位で購入可能なライブドアの方がはるかに多かったはずである。

 株屋は毎日イカサマばっかりして個人投資家をはめ込む。顧客の情報をヤクザに売り飛ばす三菱UFJなどは特にひどい。抱え込んだ株を処分するために、赤字のクソ企業のレーティングを意味もなく格上げしてきて、それを信じた個人投資家に高値で買わせる。ところが値上がりなんかしない。やがて値下がりしはじめてやっと個人投資家は自分がだまされたことに気がつくのである。最近やたら飛び交うレーティングは何のためにあるのか。たとえばヨーロッパ最大の金融機関UBSの日本支社であるUBS証券は、4月10日にこのようなレーティングを発表している。

レーティング情報=UBS証券(10日付朝会メモ)――日産自、トヨタ、マツダ、ファーストリテなど
 日産自動車――投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価270円→490円
 トヨタ自動車――投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価3050円→4100円
 マツダ――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価180円→330円
 ダイハツ工業――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価800円→1000円
 ホンダ――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価2300円→3300円
 スズキ――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価1600円→2100円
 富士重工業――投資判断「ニュートラル」(中立)継続、目標株価280円→410円
 ファーストリテイリング――投資判断「Buy」(買い)継続、目標株価1万5000円→1万4500円

 その後の株価の動きを見ると、自動車各社はたいていそのレーティングの出た4月10日に高値を付けた後で崩れているのである。このレーティングを見て強気で買った人たちが最後に高値ではめ込まれたのである。そうした株価操作は犯罪ではないのか。株価つり上げと高値での売り抜けを目的とした恣意的なレーティングの発表という行為が、なぜ何の罪にも問われないのかオレには納得できないのである。

 「日興は生きろブタは死ね」それが今の日本経済を背後で操る悪人どもの狙いだとしたら、堀江貴文さんが華麗な仕手戦にデビューしてきて、個人投資家のパワーに支えられて悪徳証券や銀行をぶちのめしてくれることをオレは願うのである。そのときはオレを仕手戦の参謀に雇って欲しいものである。


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04月30日(木)
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