ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■郵貯のゼニはどこに消えたのか?
 日本トラスティはオリックス株の取得にどれだけゼニを使っていたのだろうか。過去5年間のオリックス株のチャートを見れば、2005〜2007年の株価は25000円〜35000円を推移している。この頃からすでに株主だったわけで、平均取得額を仮に25000円とすれば1298万株で3245億円である。どっひゃ〜と言いたくなる金額である。しかし、今オリックスの株価は暴落してしまって、2月24日には1707円まで下がったのである。1707円×1298万株=221億5686万円である。実に3000億円以上のゼニが株価下落で失われたのである。おいおい日本トラスティ信託銀行よ、そんなことをしていて大丈夫なのかよと言いたくなるのである。

 値下がりしてるのはオリックス株だけではないわけで、他の株もみんな暴落している。日本トラスティは東芝株の9.2%(約3億株)を保有しているが、半導体市況の暴落で2800億円の赤字を抱えた東芝の株価は昨年6月には900円を超えていたのに今日は232円、約4分の1に目減りしている。2700億円あったものが約700億円に目減りしたのである。こんな調子で主力株が軒並み暴落しているわけで、日本トラスティサービス信託銀行の保有する信託勘定有価証券は何分の一にも減っているのだ。79兆円のうち残ってるのはせいぜい20兆円くらいだろう。どうやって穴埋めするつもりなのか。「株価が下げましたので・・・」で預け入れた側は納得するのだろうか。そして日本郵政会社はそんな運用の下手くそなところに130兆円も預けているわけで、そのゼニは本当に保全されてるのかとオレは不思議になるのである。

 もしも国民が「郵便貯金のゼニが心配だ」と思ってみんなが引き出そうとしたとき、350兆円と言われる郵貯のゼニのうち返せるゼニがどれだけ残ってるのだろうか。取り付け騒ぎになればどうするのか。民間の銀行ではなくて郵貯を選ぶのは、全国の郵便局で出し入れできるという便利さもさることながら、国がやってるから絶対につぶれないという安心感もあったはずである。その郵便局では今投資信託がお年寄りたちにじゃんじゃん売られ、その投信のほとんどがこの株価下落で大幅に額面割れしてしまっている。そして郵政会社自体の資産運用がおそらくは悲惨な運用成績になってしまっているのである。その事実はいつ国民に開示されるのだろうか。もしも事実を知らされたら本当に田舎では取り付け騒ぎが起きそうである。

 ゼニを減らしたのは郵政会社や日本トラスティサービス信託銀行だけではない。世界中の投資家がその持ってるゼニを大きく目減りさせてしまったのがこの世界恐慌である。もちろんオレも株価値下がりによってかなりのダメージを受けた投資家の一人である。なんとか景気が回復して株価が上昇してくれないと塩漬け株がどうにもならないのである。日本トラスティにはオリックスのような糞株ではなくてオレが投資している優良株を買い支えて欲しかったのである。

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02月27日(金)
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