ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■オレは阿久根市長・竹原信一さんを応援するぜ
 しかしもっと驚いたのは退職手当の金額だ。平成18年度の退職手当一覧を見ると、なんと勧奨退職の割り増しが73%、つまり通常の1.73倍の退職手当を支給されてる職員が居るのである。勤続28年で退職した50歳の職員が3435万円だ。勤続32年の52歳は3700万円だ。こんなにもらえるのは果たして社会通念上妥当なのか。そして勧奨退職のこの法外な割増率はなんなんだ。自己都合でたった9ヶ月で辞めた職員の退職金が29万もある。28人分の退職手当の合計が8億円以上だ。税収が20億しかない財政規模の阿久根市で、その1/3のゼニが退職金に消えてるのである。こんなゼニの使い方をしていて阿久根市は大丈夫なのか。こうやって市のゼニを根こそぎ職員が持ち去ってしまえば、後には借金しか残らないじゃないか。この退職者たちはそれだけ市に貢献してるのか。

このお手盛りの割り増し退職金制度などは市議会で可決されて成立したという。その市議会には市職員OBが自分たちの利益を守るために送り込まれてるのである。市の職員と市会議員が結託して税金を私物化してフトコロに入れてるのと同じじゃないか。こうした市民に対する背任行為が、議会という民主的な手続きを経てなし崩しに決められていくのである。阿久根市民にとってはまことに腹立たしいことだろう。

 神戸市民の過半数が反対したのに、議会は圧倒的多数が賛成して神戸空港が建設されたように、静岡県民の多数が反対したのに静岡空港が建設されたように、大衆の声をちっとも反映しないクソ議会がどうして日本には多いのだろうか。どうしてクソ議員どもははびこるのだろうか。こういうゴミ虫どもをどうやって排除すればいいのだろうか。

 市民のために役立てないといけない貴重なゼニが、ほとんど市職員の報酬で消えてしまうこのでたらめな実態に対して、竹原市長が立ち上がったことをオレは応援したい。こんな状況はおそらく日本中の自治体で起きてるのだろう。借金をどんどん増やして将来に先送りして、自分たちは高給を取り、さっさと退職金をぶんどってやめていく。

 こういうことを書くと必ず「日本よりも公務員の人口比が多い国はいくらでもある」「決してこの給与水準は高いとは言えない」という反論がきそうである。基本的に公務員の連中は財政のバランスのことなど何も考えていないのである。どんなに貧乏な自治体でも自分の給料を第一に考える。だから夕張のようなことが起きるのだ。彼らにはそれを自分たちで正す能力は全くない。オレの日記に付属する掲示板にときどき書き込んでる国家公務員の方のご意見を拝聴していつもそう思う。「人件費にはこれだけしか使えない」という総額を設定して、それに見合った定員や給与水準にするという発想は全くない。だから行政改革は進まないのである。

 我々国民はなんのために納税するのか。公務員の生活を支えるためではない。よりよい社会の実現のために負担しているのだ。税収のほとんどが人件費に消えるなんて自治体はそもそも間違いである。人口に対して公務員の数が多すぎ、しかも優遇されすぎてるからこんなことが起きるのである。

 大阪府の橋下知事が就任時に府の職員に向かって「あなたがたは破産会社の社員です」と訓示したという。そしてリストラを断行して財政を建て直そうと必死になっている。前任者は大阪の借金を増やしただけで結局何もしなかった。オレの勤務している学園みたいにまじめに教育に取り組んでるところまで私学助成を減らされたことに対しては怒ってるのだが、大阪府を建て直そうと必死になってることは大いに評価したい。そして、今回の阿久根市長の暴挙も、その根底にあるのは「市民にとっての利益」を追求する姿勢である。


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02月25日(水)
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