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江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■新井貴浩、きみはカープの4番だ!
 阪神が低迷していた時期、4番には桧山進次郎や新庄剛志が座った。二人ともよく三振したし、他チームの4番と比べてはるかに見劣りする成績だった。もっともチームの成績そのものが見劣りしていたのでそれでお似合いだったのかも知れないが。オレは全く頼りにならない4番など認めたくなかった。ただこの二人はまぎれもなく阪神の生え抜きの選手であり、4番打者となる事を期待された選手でもあった。ソフトバンクとの日本シリーズ第二戦、和田毅の立ち上がりを攻めた無死一二塁で桧山が見事な併殺打を打ったとき、オレは「やっぱりいつもの桧山だったよな」と思ったのである。そのときにオレは、彼が新庄同様に「ミスタータイガース」足りえなかったことを納得した。

 中村紀洋が渋谷高校という全く無名だった公立高校を甲子園に出場させた頃、野球の名門だった大阪桐蔭には弱いチームとの練習試合でホームランを打ちまくって騒がれた萩原誠という選手がいて、阪神のボンクラ首脳陣は萩原を1位指名させ、中村紀洋は近鉄が確か4位で獲得した。萩原はほとんど活躍せずにトレードに出され、中村紀洋は近鉄の4番打者となった。オレはなぜ阪神が中村を獲得しなかったのかとそのドラフトの時に不思議に思ったのである。無名の高校のチームリーダーとして激戦区の大阪を勝ち抜いて甲子園まで連れて行ったその執念こそ野球選手として必要なものではなかったか。オレはテレビで渋谷高校の試合を観ながら「こいつは絶対プロで活躍する」と思ったのである。

 オリックスという企業がいつまで球団を所有するのかわからない。オリックスがイチローを放出した時点でオレはもう球団としてその役割は終わったと感じた。さっさと球団を売却して野球から手を引くべきだろう。イチローの活躍以外にどんな魅力があの球団にあったのか。数少ないオリックスファンの唯一の楽しみがイチローの活躍ではなかったのか。その宝石を手放した時点で、潔くチームも手放すべきだったのだ。

 真の4番打者であったりチームの至宝とも言えるべき選手がいない球団もある。ただ、地道にそうした選手を育てていく事がファンを増やし、チームを強くする方法である。広島はそうして江藤を育て、金本を育て、新井を育ててきたのだ。その3人がことごとく他球団に流出してしまうことが広島ファンにとってどれほど悔しいことかを考えて欲しい。 オレは正直言って阪神を強くしたい。そのためにはFAで手っ取り早く選手を獲得するのが一番なのかも知れない。しかし、新井がサードを守るのなら今岡はどこを守るのか。控えに回るのか。今岡のように給料の高い選手なんか他球団は欲しがらないだろう。それともDH要員としてパリーグに放出するのか。首位打者を取り、打点王を取った今岡の実力をオレは今も高く評価している。今季の不振を見てそれだけでもうダメだとは思いたくない。来季もこの成績不振に付き合わないといけないかなと思いつつも、それがファンの定めだと受け止めていたのである。「今岡がダメだから広島の4番をもらおう」なんてあまりに勝手な発想じゃないか。オレの心の中では、今岡は金本の次の4番候補だったのである。

 田淵が阪神を去ったとき、江夏ほどではなかったがかなり悲しかった。(その後で交換でやってきた真弓が活躍してラッキーと思ったが・・・)久慈と関川が中日にトレードされたときもオレはとても悲しかったし、種田が中日から横浜にトレードされたときに泣いたというのもよくわかる。そう、ファンにとって愛する選手が他球団に移籍することはとても悲しいし、それをわかってる生え抜きの選手は出て行きたくなどないのである。ただ、弱点を補強してチームを強くするためにやむなくということであきらめるのだ。その中で「絶対に出して欲しくない選手」をファンの誰もが胸に秘めているはずである。それが広島の場合は前田であり、新井であり、黒田であると。自分がそうしてファンに愛されていることを知っても、それでも去ろうというのだろうか。これまでずっと自分を見守ってくれて、球団に足を運び入場料を払って観戦してくれたファンを裏切るのか。


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11月10日(土)
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