ID:40506
サッカー観戦日記
by Ｔ．Ｋ．
[4375806hit]
■関西学生リーグ 阪南大−大体大 京産大−びわこ大
この日も立ち上がりこそびわこ大のプレッシングを受けて蹴ったが、すぐに自陣から作り始める。K中村はキックはまあ普通だが、後方から指示を出し、ミスはしない。E横窪、㉝逢村は守備力の高いセンターバックではないが、ビルドアップできる。これは京産大の特徴である。こういうタイプを起用する。空中戦だとか潰しだとかロングフィードとか、必ず傑出しているわけではないが、中盤の選手を確実に見つけて繋ぐ。E大串、A楠瀬は高いポジションを取り、中も外も上がれる。素晴らしいクロッサーでもある。この後方の選手は必ずしも突出していないが、完成度が高い好選手で固めている。なにより京産大に最適化されている。I伊藤は攻撃の軸で引いて受けて前線に関わり決定的な仕事もできるエース。いつもなら主役だ。㉒松浦は下がり目のボランチで伊藤を支える。忠実に組み立てる。G城水はサイドで再三突破を仕掛ける。身体はないが強引な突破もあり、中でも外でも脅威だ。ブロックドリブルに仕掛け、攻守に効いている。F石原も同様だ。強引さでは城水をも上回るが、スピードで城水が上回る分、右がより脅威になっていた。㉓山村はこの日の主役だった。トップ脇として下がって決定的な仕事ができる。１年生ながらチームの中心に見える。このチームには皿良という１年生ながらエース格で高校卒業後即プロだと思っていた逸材がいるのだが、この日の出来なら山村のスタメンは当然だと思った。決めに行く迫力もある。上手くてタッチに工夫があるし、ポジショニングも細かい調整というよりは大きく動いてほかの選手のためのスペースも作るし素晴らしい。彼もプロを狙えるんじゃないかな？P妹尾は分かり易いストライカー。しかし徹底マークをかわせず、シュートを打てなかった。今後の成長に期待。
びわこ大もビルドアップできるチームである。ＧＫ㉑倉原は両足で正確なキックがあり、むしろ京産大に向いている印象である。非常に完成度が高い。昔だったらプロに行っただろう。バックラインはセンターバックと左サイドバック３枚で組み立てる。㉙郷原はロングフィードがある。C木津は空中戦が強いクラッシャー。A藤井は高い位置を取り、技術的に素晴らしくスピードも運動量もある。彼は前に観た時はプロも狙えると思ったが、この日の出来では何とも言えない。古典的なサイドバックというより中で受けられ、組み立てられる選手だが、この日はタッチライン際専門だったからだ。E角田はレフティ。攻撃力もあるが、計算の立つ選手。M中馬は強引な仕掛けが売り。I中島は上手いが技巧に過ぎる。身体を張れない。「１０番は完璧であらねばならない」というのと「１０番は汚れ仕事はほかに任せる」という考え方が両方あるが、彼は後者のタイプ。観ていて楽しい選手なのだが。㊱淀川は中島のために身体を張り続ける。O一村も仕掛け続ける。ゴール前にも飛び出すワイルドな選手。K前園は立ち上がり素晴らしいフリーランニングを何本も見せた。しかし徐々に消えていった。ポゼッションゲームにあってはビルドアップに加われず、飛び出すスペースも見つけられずオフサイドもかいくぐれなかった。チームとかみ合っていなかった。㉘稲垣がエースなのかな？
３６分、京産大が左から仕掛けてびわこ大A藤井にサイドを崩され、右に展開、G城水のクロスをF石原が決めて先制。ハーフタイム、機能していなかったF石原をN末谷に代え、末谷はピッチ上で一番うまいドリブルテクニックを見せる。左足一本で多彩な技を見せる。だが６１分、京産大A楠瀬が決定機阻止で一発レッドで１０人になる。こうなると守備力が弱い末谷は弱点になる。返して言えば、戦うところが足りない末谷が闘争心を見せてくれた。右のG城水は攻守にハードワーク出来るので、問題ない。２トップを代えて本来のエースJ中田を１トップ、C小野を左センターバックに入れて㉝逢村を左サイドバックに回す。というか、逢村は左サイドバック適性にしか見えない。必死に耐えた京産大は後半アディショナルタイムにロングカウンター、右の長いドリブルから交代出場のL滝口が運びシュートが決まり、２−０。結局京産大が２−０で勝利した。
09月28日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]ｴﾝﾋﾟﾂに戻る