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サッカー観戦日記
by T.K.
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■Jユースカップ1回戦 新潟ー塩釜 柏ー愛知
立ち上がりから柏が支配し、一方的に押し込む。愛知はカウンターにも行けず、自陣に張り付くしかない。C中山が左足で鋭いフィードを入れ、F麦倉がよく散らし、㉕下澤が小さなスペースで判断良く味方に繋ぎG会津がタメを作り、両サイドバックは上がるがクロスを上げず戻す。試合を90分トータルで考え、前半は愛知を走らせ消耗させることだけを考えているポゼッションサッカー。この試合「秀策のコスミ」という言葉が浮かんだ。囲碁用語で有利な先番で負けたことのない江戸時代の最強棋士・本因坊秀策が先手でノーリスクで堅実に勝つ為の(文字通りの)定石だが、柏は完全に支配できるこのゲームをノーリスクで2−0か3−0で勝つサッカーに見える。愛知はシュートどころではない。10分、柏、右45度FK、F麦倉が中に入れるがカット。29分、㊲古賀が上がり左クロスに㉓伊藤がファーで合わせるが上に外れる。決定機。33分、G会津がタメて㊲古賀が左クロス、F麦倉が左足シュート、GK正面。前半の柏の決定機はこれだけ。完全に後半勝負と踏んでいる。
前半シュート数9対0、CK数2対0、GK数0対10、クロス数8対2、ファウル数2対4、FK数1対0。ただし柏は可能性のあるシュートは少なかった。
後半開始。いきなりF麦倉に左CK、C中山がファーで競り勝ちGKキャッチ。しばらく愛知ががっちり引き柏が回し続ける展開に。11分、柏、右からの崩し、ヒールが入り、㉓伊藤が右角度のないところからGKの脇を抜き左隅に決める。1−0。これで勝負自体はほぼ決まった。13分、柏L安西→E手塚。愛知は特別な攻撃の策もなさそうだ。60分、柏、ペナ右FK、F麦倉の左足キックはGKキャッチ。この試合麦倉はキック精度をやや欠いている。柏でキッカーを任されるのだから、普段はもっと凄いのだろうが。62分。F麦倉→㊵デン。63分、柏、珍しい放り込みにG会津突っ込むがGKキャッチ。65分C中山が左足ロング、左隅を襲うがGKセーブ。左CKに。ここはE手塚が左足で左CK。68分、N加藤の右クロスにファーで触るがGKキャッチ。70分、㊵デンのスルーパスを受けたN加藤が右クロス、弾丸グラウンダーもGK足でクリア。70分、柏㉕下澤→M山普B愛知H平井→P野村悠翔。72分、㊵デンの突破を倒し、柏正面23mFK、E手塚が左足、M山浮ェ右足で構え、山浮フ丁寧なシュートが右上に決まる。2−0。これで勝負は完全についたので、実はこれからのメモ諒が多いのだが、簡単に書く。79分、柏㉓伊藤→A熊川。そのまま右ウイング。81分愛知M中薗→㉑長縄。84分、愛知N青木→K泊。86分、柏A熊川の右クロスをR浮田ポストで落としN加藤流し込む。3−0。89分、愛知、右クロスにM中薗ヘッド、GKキャッチ。初シュートだが決定機とは言えない。90分、柏B鈴木→S上島。結局3−0で終了。柏の完勝だった。
後半シュート数は6(5)対1(1)、CK数5対0、GK数0対4、オフサイド数1対0、クロス数8対2、ファウル数0対3、FK数2対0。柏の圧倒的支配に愛知は決壊してしまった。走らされ続けていたので、決壊は時間の問題だった。ノーリスクでの完勝ぶりは10回やったら10回とも柏が勝つと思わせるのに十分だった。ただ柏はいいサッカーをしているけど、力半分で激しく戦くこともなく、実力の片りんしか見せなかったので、力を推し量れず。中山の高さがあって左足グラウンダーフィードもよかったが、真の守備力とか厳しい状況でのフィードとか解らないので何とも言えない。麦倉は本来もっといい選手な気がする。下澤は細かいプレーが素晴らしかったが、スケールは図れず。デンはつなぎ役に徹していたが、強引に行けそうな気配はある。会津もそう。つまり足元でのパス技術と細かいポジション修正での受け方の上手さだけがよくわかるゲームだった。
11月03日(月)
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