ID:40506
サッカー観戦日記
by T.K.
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■全国高校総体2回戦 阪南大高−立正大淞南 大津−野辺地西
阪南大高は4−4−2プレッシングだったり繋ぎ倒すスタイルになったりと変遷はあるが、今は5−4−1で慎重に入り後方から繋ぐチームで全国でも勝てる(むろん全国制覇という意味だ)チームになったかな?という印象。

対する立正大淞南は関西からのサッカー留学を軸に近年は地元でも育てて、先日はヴィッセル神戸のアカデミーを置く、という報道があった。総監督の南先生は失礼ながらできたお方で、恐らく問題児だらけの高校で、コロナ集団感染という素人には対処が難しい問題を除けば大きなトラブルもなく、上手くチームや部をコントロールしている。

右センターバックD禹のフィードはなかなか良い。左センターバックC宮林は阪南大高H増野に大苦戦する。パワー負け。実は1回戦はここが75キロあるB重原を起用していたが、体重のない宮林をスタメン起用するからには理由があるのだろう。ベンチからすれば健闘していたと判断できるのかもしれない。実際この試合アディショナルタイムまで宮林は代えられなかったし。A北河は上りが早い。豊橋デュ―ミラン出身。謎の育成クラブ。左サイドバックF寺門は小技あり。右ハーフK服部はレフティでカットインを立ち上がりは見せていたが、阪南大高に対応されてしまった。キャプテンP豊田は右足セットプレー担当。精度はあるが、立正大淞南らしいデザインされたプレーを仕掛けなかった。相方のO川村は豊田と出身クラブが同じ。良く走る。左ハーフL西森も左カットイン得意だが、右の服部ほどは仕掛けられず。というのも阪南大高の右アウトサイド村田はサイド専門でスペースが全くない。2トップの内184センチのI若槻ではなく、174センチのR金子こそがポスト役である。体重では金子だから。若槻は一通り何でもこなせる。しかし孤立気味の2トップの負担は大きい。正直このゲームでは2トップの良さは出なかったかもしれない。

33分、阪南大高、左でI瀬尾が仕掛けてH増野に当てて左裏に飛び出したM伊藤がペナ左寄りから流し込み1−0。前半は1−0。

後半5分、阪南大高Q岡田からM伊藤がペナ内でI瀬尾に出して決めて2−0。立正大淞南はデザインされたセットプレーのDVDも出すチームだが、少ないながらもあったセットプレーでなぜ秘策を繰り出さないのだろう?慎重になった阪南大高の流れが変わらないまま、60分、立正大淞南がハーフウェイラインを少し超えたところでセットプレーで何らかの策を仕掛ける。二人いて少し動かすが、それをQ岡田がカット、運んでIがペナ右で受けて切り返して左足で決めて3−0。立正大淞南としては策が裏目に出た。立正大淞南ベンチ「ゲームが壊れるやないか」。まあとにかくこれで意気消沈。3−0で阪南大高が勝利した。


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さて第2試合は本遠征の最大の目当て、野辺地西の登場である。青森県内の大会については青森山田が「400連勝」以上していた。高校選手権予選決勝で野辺地西と引き分け、PK戦で全国に行った年もあるのだから、正確には引き分けを挟んでいるので「400ウン連勝」ではないが、「嘘大げさ紛らわしい」を好むテレビや新聞などメディアの悪癖である。そして今年の総体予選決勝で再び青森山田と野辺地西が引き分け、PK戦で今度は野辺地西が勝った。するとメディアは青森山田の連勝が止まった、と宣うわけである。連勝が止まったのは今回が初めてではないし、しかもあくまで引き分けなので、青森山田の不敗記録は止まっていない。まあ愚かなメディアはさておき、とにかく野辺地西は初の全国というわけだ。青森山田と引き分けて全国に出るのだから初出場であっても全国レベルを期待されるわけだ。もちろん野辺地西はリーグ戦ではプリンスリーグ東北に上がれていないし、トーナメントの東北大会レベルでも結果は出せていない。TVerで観る高校選手権予選はただ守って蹴り返すだけで、対青森山田のあまりに特化されすぎたチームで、違うタイプのライバルとどう戦えるのか?など疑問は多々ある。しかし「幻の強豪校」としてのイメージがあり、どんなものか関心があった。


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07月27日(日)
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