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サッカー観戦日記
by T.K.
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■関西学生リーグ最終節 京産大−阪南大 Jユースカップ決勝 東京V−広島
今の京産大に感じるのは選手起用の難しさである。一番注目しているのはセレッソ大阪出身の1年生の72皿良で、レフティのファンタジスタとして持つと変化を付けられるし、体格もある。ところが同じ1年生に帝京長岡出身の㉓山村がおり、どちらかというとムービングタイプのファンタジスタだ。さらに2年生にはセレッソ大阪出身の左利きドリブラーN末谷がいて、いずれもプロを狙える才能を持つボールプレーヤー、ファンタジスタをとても同時起用できない、というか普通ピッチ上には一人しか起用できない、という状況である。まだ下級生の3人が食い合っている。ゲームをしっかり作るタイプの京産大でも難しい。この日は72皿良と㉓山村を両サイドで同時起用。当然、チームが機能するかは不安だ。お互いに相手にこそ走ってほしいと考えるだろう。

年末にE大串とD横窪はプロ内定が発表された。D横窪はビルドアップに長けたいかにも京産大らしいセンターバック。高さはそれほどでもない。しかも高校時代はビルドアップが下手な選手だった。クラッシャータイプと思っていた。そもそも中体連出身だ。しかし京産大で大きく成長した。そのあたりがプロに評価されたか?E大串は攻撃力の高い、必ずしも突破力はないが、ポジションセンスがあり正確なクロスがある右サイドバックだ。ガンバ出身のエリートだ。

阪南大ではストッパー・タイプのセンターバックキャプテンC野瀬がプロ内定した。このタイプとしては184センチ76キロというのは微妙に足りないが、データ以上に大きく感じる身体能力がある。D鈴木もプロの可能性があると思うがケガしていたせいか、まだ内定という話は聞かない。2年生2トップのI金本S中田やサイドバックとして素晴らしい才能を秘めているE川端、圧倒的な突破力のあるドリブラーF松井あたりも将来性が楽しみだ。

さて、12分、京産大バックラインのパスミスを阪南大I金本がカットして難なく決める。0−1。阪南大J森村は案外スペースがなくても左クロスを上げられる。スペースがなくては突破できないタイプなのに。そして意外にスピードに乗るトラップは決まっている。阪南大は物凄いプレスバックである。京産大H菅野は高さこそないが、強い。そして前半半ばで阪南大はJ森村をトップにしてI金本を左ハーフに変更する。今期観られる起用だが、これはどうだろう?金本は体重があることからも分かるようにセンターフォワード向きであって、スピードのある突破ができるタイプではない。センターフォワードとして技術は完璧だが、「高さ・パワー」の選手であって、「スピード・スタミナ」タイプではないし、ドリブラーでもなく、あくまでシューターなのだ。指導者としてプレーに幅を持たせたい、というのは判るが、大学生にもなって正直言ってさっぱりわからない。28分、京産大J中田、ラフプレーで警告。阪南大はC野瀬が激しい守備で気迫を見せる。京産大は左コーナーキックが㉓山村の右足、右コーナーキックが72皿良の右足だ。前半アディショナルタイム、右コーナーをD横窪が落としB田代が蹴り込み、1−1にする。前半は1−1で終了。

ハーフタイム、阪南大J森村→H三好。左ハーフに入りI金本が再びフォワードへ。三好はクレバーでどこでもこなし、スペースがなくてもプレーできるタイプ。しかし後半は京産大の流れへ。そして58分、左コーナー72皿良のキックにC小野が競ってD横窪がこぼれを決めて2−1と逆転する。阪南大はすぐさま㉗小川、K小田→E川端、F松井。中盤から前はこういう形↓

九番二十
十番六番八番七番

しかし64分。S中田→M櫻井

十番七番
九番十四八番六番

そして70分、阪南大、キーパーのフィードを半身で受けたE川端が振り向きざまミドルレンジからシュート、これが右上隅に決まり2−2。マンガみたいなむちゃくちゃなシュートだ。こういうのを見てるから川端の才能は底知れないと思うのだ。とにかく優勝に大きく近づく同点ゴール。以降も京産大は交代を交えて迫るが決められず、2−2でタイムアップ。阪南大は事実上、関西学生リーグ優勝を決めた。


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11月17日(日)
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