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サッカー観戦日記
by T.K.
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■プリンスリーグ北信越 金沢−松本山雅
試合はバックラインでじっくり回し、少しずつ進み、パワーで優る金沢が微速前進といったところである。まずロングフィードはない。一つには松本山雅が前線から必死にプレッシングに行き、金沢のセンターバック陣に自由を与えない、ということもある。それを抜きにしても、やや金沢はロングパスの精度までは高くないが。とは言え、ハッキリ明記しておきたいのは、双方ともJリーグ黎明期のヴェルディ川崎ユースや横浜マリノスユースよりも強いということだ。これが日本フットボール界の発達というものだろう。私はアウェイ側のゴール裏に陣取っていたので、ホーム金沢が攻めてくる方向にいた。金沢のキャプテン9番のポストを活かし、サイドバックが上がってくる。特に左サイドバック6番の左足が活きる。対する松本山雅はフィジカルのあるキャプテン10番が身体を張り、得点感覚に優れた相棒9番が狙う。観戦ノートが取りにくく、読みにくくて分からないが、10分過ぎに松本山雅の左クロスに9番がニアでヘッドはセーブ、ポスト。決定機。更にタメるのが上手い右ハーフから右サイドバック2番がクロス、またしても9番ヘッドがゴールキーパー正面。全体として金沢が若干押し気味だが、松本山雅はタフに戦えるチームを作っているという時点で、すでにJアカデミーとして恥ずかしくないレベルに達していることが分かる。高体連全国制覇クラス相手でも全く問題ない。しかしテクニックとパワーで優る金沢が支配し続ける。これは明らかに松本山雅を走らせ、一方の松本山雅も交代を交えるプランだ。36分、金沢、右クロスにニアで合わせる。1−0。しかし木陰で得点者は分からず。こういうのは実際に現場に足を運ぶ観戦者ならよくあること、と思ってください。前半は1−0でツエーゲン金沢ユースリード。
後半から松本山雅は右ハーフ14番が突破力を見せる。また左サイドバック7番もポジションを変えたのでは?と勘違いするほど攻撃的になった。背番号からして本職のサイドバックとは思えないスタイルだったし。金沢は10番がキープ力があり、13番が簡単に捌き、18番はほぼカットインを狙う。タテは少ない。それでスペースを作り右サイドバック2番の上がりを活かす。松本山雅は選手を入れ替え、また14分、負担の大きかった左サイドバック7番を27番に、金沢も左ハーフを7番から上半身のフェイクで突破できるドリブラー20番に代えた。松本山雅は8番・9番も交代し、フォアチェックから攻め、右コーナーをついにニアで合わせ同点。1−1にする。なお先ほどとほぼ同じ地点、つまり木陰で得点者は分からない。松本山雅には足を攣る選手も出てきたが走りぬき、双方死力を絞ったタフなゲームは1−1で引き分けだった。
双方自信をもってプロに推せる選手はいないが全体のレベルは高かった。高体連全国ベスト4を争えるレベルと言っていいだろう。大学サッカーで活躍できる選手は多いのではないか?例えば阪南大は先進的で様々なリクルートに工夫を凝らしている。最近目立つのは新興Jユースからの選手獲得だ。北陸大や松本大といった北信越大学リーグで力のあるチームが無くはないが、大学経由でプロを目指すなら関東や関西が主なルートになる。そういう意味でも全国的に強い大学の目に留まれば、と思う。
なお、試合後に北陸鉄道を完乗し、近江町市場で海鮮丼を食べ、兼六園と金沢城を訪問した。
公式記録
04月24日(土)
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