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サッカー観戦日記
by T.K.
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■女子インカレ準々決勝 帝平大−吉備国大 静産大−日体大
帝京平成大は大学女子サッカー界に急速に台頭した超新星である。関東大学女子リーグを連覇し昨年度あっさり女子インカレも取るかと思ったが準決勝で敗退した。監督は元なでしこジャパンのサイドバック矢野さんで、この観戦記(03年12月20日)にもあるが現役の神奈川大はトップ下だった。つまり攻撃と守備双方の経験が十分あり、身体能力と頭脳を兼ね備えた選手だった。そして帝京平成大のスタイルも決して大柄ではないが身体能力と頭脳を兼ね備えた選手を揃える。急速な台頭故か4年生がスタメンにいない。そしてJ今田が圧倒的な突破力・加速力がある。I山下も運べるスピードがあり、バックラインも速い。これに対し戦力で劣勢と見たか、吉備国大が3バックで守備を固め、H根本のスピードを活かす。またGK@キムはなかなかのタレント。
立ち上がり敵陣に放り込む吉備国大が押し込むが、帝京平成大陣内に入ってから崩せない。そして4バックでスタートの吉備国大がすぐに3バックへ。猫だましだが、立ち上がり勢いよく入り、すぐに守備的に行くという策か。
センターフォワードN藤原は走り回って起点になろうとするが、帝京平成大は巧みに受け渡し、自由にならない。帝京平成大は2トップがスペースに流れ、空いたスペースに2列目が飛び込む。そして右コーナーキックを左サイドバックL長瀬が蹴る。誰もがreflectorティーだから左サイドバックが蹴るのかと思う。ところが右利きなのだ。なかなか精度は高い。徐々に帝京平成大の流れになる。そして20分、右クロスにS橋本がニア寄りでループヘッド、GK@キムの頭を越して先制。1−0。この時間帯J今田はパスセンスまで見せ、O近藤はフォアチェックを精力的にこなし、吉備国大は蹴るしかなくなる。26分、帝京平成大F河野→H山田。27分、帝京平成大、右クロスにファーサイドL長瀬シュートはバー。33分、吉備国大クロスを競ってB岡田シュートはセーブ。結局前半は1−0で終了した。
ハーフタイム、吉備国大I田中→C丸尾。またも4バックに変えるが、押し込まれ、あっという間に3バックに。布陣変更が多いのでいちいち記載しないが、策が当たっているようには見えない。53分、吉備国大L阿部→E森田。3バックの右へ。そしてB岡田が右ウイングバックへ。ポリバレントな選手だ。そして57分、吉備国大、M鵜木→J黒田。この交代の肝は長身で体重もある黒田をセンターフォワードにおいてロングボールを入れてキープさせるということだ。しかし押し込まれた吉備国大はいいボールを出せない。身長でも体重でも劣勢の帝京平成大だが、そもそもボールを入れさせない守備が出来ている。67分、N藤原→R松田。これは藤原を限界まで走らせるという策で、予定通りの交代だろう。以降帝京平成大は3人、吉備国大は1人を代えたが、帝京平成大の「クレバーに走る」サッカーの前に、あの吉備国大が押し込まれ、J黒田も活かせず最少得点差ながら完敗した。帝京平成だはJ今田さえも代え、層の厚さを見せつけた。
全日本大学女子選手権
静岡産業大学−日本体育大学
12月28日 13時30分 三木防災公園第2球技場 晴 ピッチ良
静産大 日体大
−−−堀江−−宮下−−− −−−児野−−目原−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
三輪−山下−−藤原−藤田 伊藤−今井−−渡邊−住永
高島−乘越−−彦坂−矢野 茨木−関口−−橋谷−奥津
−−−−−若林−−−−− −−−−−福田−−−−−
静岡産業大学
監督:安浪貴之
GK 1 若林祐衣 99/02/26 170/67 3年 広島文教女子大附
DF 3 彦坂桃花 99/08/31 168/64 2年 磐田東
MF 9 矢野粧子 98/11/24 156/50 3年 大商学園
32 高島絢音 00/10/20 155/49 1年 広島文教女子大附
14 乘越令奈 98/07/25 162/52 3年 神村学園
22 山下夏穂 97/06/05 160/50 4年 大阪学芸
23 藤原加奈 97/08/31 152/45 4年 都立飛鳥
34 藤田桃加 99/01/26 147/47 3年 磐田東
38 三輪玲奈 00/12/10 156/50 1年 磐田東
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12月28日(土)
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