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Ship Building
by コーヒー
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■そして部屋はまた独りに
彼は帰っていった。
見送る時、さみしさが止まらないコーヒーは、彼に訊いた。
さみしくないの?
彼はこう返した。
「なんで?
 また逢えるやん。
 次に逢える日が楽しみやから、さみしくないよ」
彼は前向きだ。
こういうところは見習いたい。
「お前は悲観的過ぎるねん」
そして新幹線の発車時間が来た。
「次に逢う時まで、いい子にしてるねんで。
 そんな泣きそうな顔せんと、な?」
彼の背中が見えなくなるまで、ずっと目で追った。
見えなくなったら、急に涙が出てきた。
ああ、前にもこんなことがあった。
煙草の背中が見えなくなるまで、ずっと見ていたあの日だ。
あの日も、視界から消えた瞬間に泣き出したっけ。
もう5年も前の話なのに、また同じことをしてる。
さみしがりはなかなか治らないな。
11月04日(金)
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