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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■其の中に過去が潜んで居ないでしょうか
其処に、
如何なる想いも存在しないから。

何の躊躇も無く、
其れを、
目の前に振り撒けるのだ。



飽く迄、
商品として扱うから。

何の躊躇いも無く、
其れを、
目の前に突き出せるのだ。







けれども其れは。


二人の新居に、
違う匂いが紛れると言う事実には、
何ら変わりない。





そして。


其の匂いを、
敢えて、
二つ重ねた事実は。



例え、
姫の内部から消え失せても。

俺の内部から、
消える事は無いのだ。











 「あれ?」

 「この部屋、良い匂いするでしょう?」

 「うん。」

 「この前出てきたハーブの香りをまいたんだよ。」








姫は。

他の雄との想い出を、
部屋に散らし。











 「ほら、この歯ブラシ可愛いでしょ?」

 「うん。」

 「これ、小坊主の分だから使って。」

 「ありがと。」

 「ラブホのお土産だよ♪」










姫は。

他の雄との想い出を、
口に入れろと、
俺に言う。
04月12日(火)
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