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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■其の場に居るのでしょうか
家族団欒の場に、
実体として存在しないかもしれないけれど。
家族団欒の場に、
虚像としては存在している。
事実は喜びの素でも有り、
そして事実は、
逆に悲しみや切なさの源でも有るんだ。
質問合戦と称する、
貴女と小さな彼との間で繰り広げられる、
情報交換。
「一番逢いたい人は誰?」
「小坊主!」
小さな彼の解答は、
他の誰でも無く俺自身。
例え一時の熱であっても、
興味本位であっても、
構わない。
小さな彼の想いが、
俺に向かっている想いは、
決して悪意では無いのだから。
けれども。
声を聞く事すら儘ならぬ最近の俺と貴女の間に、
この話題は、
強制的な寂寥感を伴うのだ。
今夜もまた、
愛情と欲情とをごった煮にして。
「昼にあんな事言われたから。」
「敏感に反応してて辛かった・・・」
今夜もまた、
欲求不満をぶつけ合って。
「興奮状態なんだけど。」
「どうするんだよ・・・これ。」
今夜もまた、
身体の通わぬ貴女と、
想いの中で交わる事しか出来なかった。
07月25日(金)
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