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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■覚え終わりましたか
下からじっくりと観察をする。

全精力を傾けて、
まるで獲物を狩るかの様に。


揺れる動きを捉えて、
放たれる音を逃さず、
一つ残らず脳裏に叩き込む為に。



其の作業を、
着々と続けて来たからこそ。

其の作業を、
黙々とこなして来たからこそ。


例え受話器越しであっても、
俺は貴女を、
目の前に浮かび上がらせて抱けるんだ。














貴女は夢で、
俺の姿を追えるから。

想いを形にして、
俺の姿を感じられるから。



 「私、小坊主に乗ってる夢見ちゃった。」
 「小坊主が言ってたでしょう。」



けれども俺には、
その能力が備わっていないから。

だから目の前に貴女が居る時に、
手で触れて、
足で触れて、
目で触れて、
身体で触れて、
一挙手一投足を身体に覚え込ませておく。



 「貴女が俺の上で動いてるよ。」
 「名前の最初と真ん中にアクセントが来るんだよね。」















貴女が夢中になっている間でも、
俺が恍惚に埋もれる前に、
終わらせて仕舞わなければならない。

波長を合わせ、
色彩を合わせ、
形を合わせ、
貴女を残らず脳裏に設置するのだ。



意外と必死に。
04月01日(火)
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