ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165453hit]
■本物の春は暖かいでしょうか
北国に春が近付いて来る毎に、
貴女の住処も、
俺の住処も、
小さな小さな息吹に囲まれる。
極寒の季節は意地悪で、
貴女との距離を更に遠避けるから。
雪や嵐の壁を高く高く積み上げて、
遠くの貴女を更に遠避けるから。
雪解けと賑やかな囀りは、
幸せの季節が近付いて来る合図。
「暖かくて寝ちゃった・・・」
受話器越しに、
貴女の寝惚けた声を聞いた時。
何だか隣に貴女が居る様で、
俺は貴女を腕の中に包んで居た気がして、
寝惚けて携帯電話を握ったんだ。
寝惚け眼を擦りながら、
貴女の寝惚けた声を聞いたんだ。
暖かな日差しを浴びて、
寄り添う様に眠る。
俺と貴女にも、
そんな時が来るのだろうか。
窓越しに見える、
あの一組の猫の様に。
03月22日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る