ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165301hit]
■声が聞こえましたか
もう声を聞かなくなってから、
もう文字すら見なくなってから、
どれくらいの時間が過ぎ去ったのだろうか。
密かに指折り数えてみたけれど、
半年も経っていない事に気付かされる。
「元気やで」
友人の携帯から漏れて来る声は、
正真正銘アイツの声。
代わって欲しさ半分。
声を聞く事への怖さが半分。
「頑張ってる?」
「俺も元気だよ」
「新しい男は出来たのか?」
「俺には大切な人が居るよ」
「またみんなで会おうよ」
出て来る言葉は、
どれもこれも地雷そのもの。
心の中で必死に伝えてみたけれど、
身体の方は一歩も動かない。
友人が電話を切った後、
初めて呼吸していなかった事に気付いた。
09月30日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る